5日は札幌で最高気温が今シーズンはじめて一桁となるなど、北海道は寒い1日となりました。
恋しくなるのが温かいお風呂ですが、急激な温度変化で起きる「ヒートショック」に注意が必要です。
5日の道内は寒気が流れ込んできた影響で、十勝の陸別の最低気温は氷点下1.3度、道東の標茶では氷点下1.2度と、各地で氷点下を観測しました。
札幌では5日朝、マフラーをする人や手袋をつけて出勤する人の姿が多く見られました。
最高気温も8.8度までしか上がらず寒い1日に。
気温が低くなるこの時期、ある現象に注意が必要です。
それが、ヒートショックです。
これはヒートショックついて兵庫県赤穂市の消防本部が作成した動画です。
急激な温度変化で血圧が大きく上下した結果、失神や心筋梗塞などを引き起こすのがヒートショックです。
医師は特に風呂場で起きやすいと言います。
(日本医療大学 島本和明総長)「温かい居間から比較的寒い脱衣所に移動する。そこで裸になりますよね。気温が一気に下がるので血圧が上がって、脳卒中や心臓病を起こしやすい。そのあと風呂に入る。温かい風呂にはいると血管が一気に開く。そうすると血圧がストンと下がって、今度は失神を起こす」
北広島市にあるホームセンターでは、ヒートショック対策のための商品が並んでいました。
(ジョイフルエーケー大曲店 赤田康洋さん)「浴室と脱衣所の温度差をなくすために、脱衣所を温めるというヒーターをお買い求めになる方が多くなっています。ご高齢のお客さまで、かつて寒暖差によって具合を悪くされた方が相談に来たことがあります」
大切なのは温度差をなくすこと。
おすすめはこの「脱衣所ヒーター」で、壁にかけることで場所を取らずに脱衣所を温めることができます。
なかにはお風呂そのものをリフォームする人もいるといいます。
(ジョイフルエーケー大曲店 中川禎太さん)「いまのお風呂は以前のものと違い、壁・天井・床に保温材があります。ウレタンが使われいて、断熱性能が以前より精度が高いものになっています」
費用は150万から200万円ほどですが、浴室内を温かく保つことができるということです。
市民はどのような対策をしているのでしょうか?
(札幌市民)「なるべくあたたかくしてお風呂入る。入る前にも部屋であたたかくなってから入るようにして」
(札幌市民)「脱衣所に小さいヒーターを置いて、あんまり寒暖差をつけないようにしています」
赤穂市の消防本部によると、ヒーターやシャワーで脱衣所や浴室内を温めることが大事だといいます。
また、お酒を飲んだ直後は血圧が下がりやすくなるため、避けるよう注意を呼び掛けています。
(日本医療大学 島本和明総長)「11月からヒートショックが増え始めて、1月のピークに向かっていく。寒さに向かってヒートショックがあるんだということを念頭に置いて、気をつけていただきたいと思います」
冬の足音が近づいてきた道内。
癒しの空間を危険な場所にしないため、温度差をなくす工夫が欠かせません。