親子3人が逮捕・起訴された札幌・すすきののホテル殺人事件で、母親の5回目の裁判が行われ、娘の瑠奈被告が事件の前後に使用していたとみられるパソコンに、「バラバラ 女性遺体」などの検索履歴があったことが分かりました。
「千葉 バラバラ 女性遺体」「法定刑は死刑のみ!日本で最も重い犯罪とは?」
これは5日の法廷で明らかになった、瑠奈被告が使用していたとみられるノートパソコンの検索履歴です。
2023年7月、札幌・すすきののホテル客室から62歳の男性の遺体が頭部のない状態で見つかった事件では、田村瑠奈被告と父親の修被告、母親の浩子被告の一家3人が逮捕・起訴されています。
死体遺棄ほう助などの罪に問われている浩子被告。
黒いカーディガンに身を包み、まっすぐと前を見ながら法廷のイスに座りました。
5日の裁判では、検察と弁護側の証拠調べが行われ、弁護側は瑠奈被告が事件の前後に使用していたとみられるパソコンに、「千葉 バラバラ 女性遺体」などの検索履歴が残っていた証拠などを読み上げました。
一方で、検察は修被告の勤務先のパソコンから見つかった、「ハイターで指紋は消せる?」という入力履歴などの証拠を読み上げました。
修被告は先月の裁判で行われた弁護側の証人尋問でこう答えていました。
(弁護士)「漂白剤について検索したのはなぜ?」
(修被告)「娘からドール(人形)の皮脂汚れを落とすのに漂白剤が使えるか聞かれた」
(弁護士)「ドールとは?」
(修被告)「組み立てて自分好みに作る人形で家に3桁はある」
検察と弁護側の双方の狙いについて、元検察官の中村浩士弁護士はこう分析します。
(元検察官 中村浩士弁護士)「検察側のストーリーは、瑠奈被告の異常性を強調して、異常な行動を両親が放置・黙認していた。ひいては殺害行為についても反対はせず、容認・援助するという関係性をアピールしたいのかなと。一方、弁護側は確かに瑠奈被告の異常性は強いものがあって、あくまでも自宅にすでに頭部が置かれていた。何もできなかったことを処罰するのはおかしい、無罪だと主張している」
浩子被告は初公判で起訴内容を否認し、無罪を主張。
「ほう助」という罪が成立するかが争点となっています。
浩子被告の次回の裁判は今月20日の予定で、修被告に対する検察の証人尋問が予定されています。