バスの運転手不足が深刻化するなか、将来的な公共交通の維持につなげようと、北海道千歳市で自動運転バスの実証実験が公開されました。
(山岡記者)「大きくいま右折するところです。ハンドル右に大きく回転して、まっすぐ車体が戻りました。すごいですね」
道路に合わせ手を使わずにハンドルが動いているのは、自動運転の機能を備えたバスです。
車体についているセンサーが車や人を察知し、車内のモニターに映し出します。
千歳市では来週から、この自動運転バスの実証実験が始まります。
2024年11月15日に報道向けの試乗会が行われました。
(山岡記者)「今バスが動き始めました!すごい、びっくりです!」
JR千歳駅から出発し、およそ20分のルートを往復。
この実験は11月18日から27日まで行われ、自動運転と運転手による手動運転を併用します。
右に左に自動で何度もくるくると回るハンドル。
実験の背景に抱えているのはー
(千歳市 企画部交通政策課 倉重祐泰課長)「千歳市においても、バスの運転手の高齢化などによりまして、バスの運転手不足が深刻化しております」
今後10年でバス運転手の半数が定年を迎えるという千歳市。
千歳市内を走行するバスは、2023年の4月と比べて20パーセント減便するなど、市民の生活に影響が出ています。
(千歳市 企画部交通政策課 倉重祐泰課長)「まだ実証実験をしているところなので、しっかり検証して、将来路線バスを担うような交通になっていけばいいなと思います」
2027年までに一部区間で無人での走行を目指す自動運転バス。
新たな技術が生み出したこのバスが、運転手不足解消への切り札となるかもしれません。