11月15日は「コンブの日」です。
おでんや煮物など食生活に欠かせないコンブ。
しかし、コンブを取り巻く環境にいま異変が起きているといいます。
一体何が起きているのでしょうか。
コンブだしのつゆでじっくりと煮込まれたおでん。
まずは、つゆを一口。
(林記者)「寒い冬だからこそ、温かいつゆが体にしみわたります」
11月15日はコンブの日。
コンブを食べた記者もこの表情です。
(林記者)「コンブですが、上品な香りの中に濃厚なうまみがあって、もうたまりません」
旭川の中心部にあるおでんの専門店。
こだわりのダシや具材に、日高コンブをはじめ3種類ものコンブを使っています。
しかしー
(おでんや楓 伊藤里美さん)「値上がりしていますね。厳しいです」
コンブの仕入れ値が、2023年に比べて100グラムあたり200円から300円上昇。
おでんに欠かせないコンブが経営を圧迫しているというのです。
(おでんや楓 伊藤里美さん)「単価を本当は上げたいですよね。いまはとりあえず我慢しています」
国内生産量のほとんどを占める道産コンブ。
その水揚げは年々減少の一途を辿り、2024年は統計開始以来初めて1万トンを割り込む見込みです。
海水温の上昇など、近年の海洋環境の変化が要因の一つとみられています。
(武田記者)「コンブ漁が盛んな根室の納沙布岬です。こちらの土産店では主力のコンブ商品に異変が起きているということです」
店頭にずらりと置かれているのは、道東でとれた名産のコンブ。
コンブ醤油など関連商品も合わせると30種類以上。
売り上げの半分をコンブの商品が占めるといいますがー
(請望苑 竹村秀夫社長)「うちはコンブと関わって150年、明治38年に爺さんが歯舞村に入ってから。こんなことはなかった」
2024年は記録的な不漁で仕入れが少なく、在庫はいま店頭に並んでいる分だけ…
コンブを保管していた倉庫は取り壊し、更地にしたといいます。
(請望苑 竹村秀夫社長)「とにかくもうだめ、ギブアップです。どうしようもない。先が見通し立たないからね。仕入れ値は上がっていますよ。下手したら赤字かもしれない。とにかくないんだから」
道内各地でみられる海の異変は道産コンブにも影を落としています。