食料品や電気代などの価格が上がる中で、今、金の価格も高騰しています。
金を売る人だけではなくて、金を買う人も増えているということですが、どのような背景があるのでしょうか?
札幌の狸小路にある買取専門店です。
この日、男性が“金製品”を売りに来ていました。
男性が持ち込んだのは、母親が使わなくなったという金のネックレスや指輪、イヤリングなど6点です。
(男性)「たまたま母親が調べたときに、なんか(金の価格が)上がっているみたいなんだよね、ちょっと持ってってと言われて」
男性は5万円くらいで売れればと話していましたが…
(ザ・ゴールド札幌狸小路3丁目店 大西尚美店長)「金額なんですけど。結構いきまして。なんとですね。発表しますよ。205320円になりました」
(男性)「えっ!すごい。金が上がっているっていう話は聞きはしたんですけど。まさかここまでね…」
買取価格は男性の予想金額の4倍、20万円となりました。
(記者)「査定結果を聞いてどうですか?」
(男性)「正直びっくりしています。だいぶ私の予想したものと違ったので、ちょっと母親にはおねだりしてみようかなと思っていますね」
金の小売価格は、2023年8月に1グラム1万円を超え話題となりましたが、2024年10月には過去最高となる1グラム1万5000円を超えました。
金は比較的価値が安定しているということで、需要が高まっていることが理由のひとつです。
たとえば、このトレイにのった金製品で買取金額は130万ほどにー
2023年の金相場ではおよそ90万です。
中にはこんなものも・・・
ピアスの部品や小さな鈴、そして金枠の腕時計なども持ち込まれました。
この店では金製品を売りに来る客が2023年より3割ほど増えたといいます。
(ザ・ゴールド札幌狸小路3丁目店 大西尚美店長)「終活的な事で片付けされていて、ずっと使っていないものがずっとあったとか、いろいろ整理するという意味でお持ちいただく方もいます」
増えているのは買取だけではありません。
(藤得記者)「澄んだ音色でとても心が落ち着きます。音も長く響いています」
こちらは金製品の“販売店”です。
店内には金のネックレスや仏像などが並びます。
(SGCゴールドサロン札幌三越店 原田大助主任)「こちらの小判が私どもの人気商品になっております」
こちらは、その名も「ジンギスカン小判」です。
クラーク像や羊が描かれていて、郷土愛が込められた小判ですが…お値段なんと100万円です。
決して安い買い物ではありませんが、店では金商品を買い求める人がこの2年で2倍に増えているといいます。
(SGCゴールドサロン札幌三越店 原田大助主任)「確実に上がるかどうかは別として、やはり感覚的にはこれからまだまだ上がっていくのではないかという風に思われる方が多いのだと思います」
安全資産として金を購入する人に、タンスに眠っていた金製品を現金に換える人。
金への関心は高まるばかりです。