道内では札幌などでインフルエンザの流行期に入りました。
注射針を使わない「痛くないワクチン」の接種が広まっています。
札幌・東区の内科小児科クリニックに、5歳のそうたくんがインフルエンザワクチンを受けにきました。
(吉岡記者)「注射を受けたことはありますか?」
(そうたくん)「はい。チクってするのがやだ」
そんな注射が怖い子どもたちに今シーズンは朗報がー
今シーズンから始まったのが、鼻にノズルを差し込んでスプレーを噴射するタイプのインフルエンザワクチン「フルミスト」です。
(石田内科小児科医院 石田淳一院長)「従来のワクチンだと痛がるお子さんが多いというのと、2回打つ小学生以下のお子さんは2回接種になってしまうのでお母さんの手間が増えてしまう。点鼻だと1回で終わりますし、痛くないというのが大きなメリット」
接種の対象は2歳から18歳までで、12歳以下の子どもでも1回の接種でワンシーズン効果が続くとされています。
価格はこのクリニックでは7500円と従来の注射型より高額ですが、この2か月間ですでに200人以上が接種しているといいます。
そうたくんも初めての「鼻からのワクチン接種」です。
(石田内科小児科医院 石田淳一院長)「痛くないんだよ。ちょっと上向いてせーのでピュ、おっ大丈夫?もっかい せーのでピュ、大丈夫でしょ?注射よりいいでしょ」
この日は泣くことはなくワクチン接種が終わりました。
(そうたくん)「注射よりまだマシだった」
(そうたくんの母)「(注射の時は)5分ぐらい看護師さんとしゃべって「頑張ろっか」みたいな感じから始まり。(今回)すごくスムーズでよかったです」
道内の小中学校では今月、今シーズン初めてのインフルエンザによる学級閉鎖がありました。
また、保健所別定点当たりの1週間の患者報告数は、札幌市で1.33人と流行開始の目安を超えたほか、静内では13.67人と注意報が発令されるなど、感染は広がりつつあります。
感染の予防に欠かせないのが手洗いです。
「手の汚れの見える化」を研究する専門家を訪ねました。
まずは記者の手の汚れを測ってみると・・・
(吉岡記者)「1万6383ですね」
(札幌医科大学医学部衛生学講座 大浦麻絵さん)「まあまあきれいだと思います」
小学校や中学校で計測すると、汚れの数値は5万や6万にのぼることもあるといいます。
2000以下がきれいな状態です。
正しい手洗いについて聞きました。
(札幌医科大学医学部衛生学講座 大浦麻絵さん)「まず手のひら・手の甲・指の間・指先・親指・手首です」
手を洗う時間は「ハッピーバースデーの歌」を2回歌うのが目安だといいます。
(吉岡記者)「ハッピーバースデートゥーユー」
手洗いをして再び数値を測ってみました。
(吉岡記者)「1904です」
(札幌医科大学医学部衛生学講座 大浦麻絵さん)「すばらしい」
(札幌医科大学医学部衛生学講座 大浦麻絵さん)「感染症から身を守る1つの方法は手洗いです。皆さんちょっと水が冷たくなりますけれども、がんばって手洗いしてください」
道内でも流行の兆しがみえてきたインフルエンザ。
感染を防ぐには予防策の徹底が重要です。