勝利のカギは「着地」へのこだわりということです。
今週末札幌で開催されるスキージャンプの女子ワールドカップを前に、日本のエース・髙梨沙羅選手が、自らの改善点と向き合っていることを明かしました。
2022年の北京オリンピック。
惜しくもメダルを逃した、あの冬から3年。
日本のエース・髙梨沙羅選手は、再び世界を目指すために自らの改善点と向き合っていました。
(髙梨沙羅選手)「ことしはテレマークに注力しています」
髙梨選手がいま力を入れているのはテレマーク。
いわゆる美しい着地の姿勢です。
両手を水平に開き、スキーを前後にずらして膝を曲げ、腰を落とす。
これが実は、一流選手にとっても難しいことなのです。
(髙梨沙羅選手)「(飛距離が伸びて)傾斜が緩やかだと足に負担。そこで入れられるか伸ばすほど(テレマークは)難しくなる」
足腰に高い負荷をかけ、着地のトレーニングにもくもくと取り組む髙梨選手。
これだけ彼女がテレマークに注力するのには理由があります。
(髙梨沙羅選手)「テレマークが入れられるかどうかで(得点は)3~4m分変わってくる。遠くに飛ぶだけのスポーツではなくなった」
スキージャンプは2024年の春にルールが改正され、着地のテレマーク姿勢がより重視される採点方法に変わりました。
美しく着地できない限り高得点は望めません。
(髙梨沙羅選手)「着地のスポーツになりつつあるのかな。(海外勢は)みんなテレマークが上手、点数出ているので理想」
テレマークが勝敗のカギを握るであろう2026年のミラノ・コルティナオリンピック。
一方で髙梨選手本人は、目の前の課題にだけフォーカスしているといいます。
(髙梨沙羅選手)「毎年だれが勝つかわからない状況でレベルが上がってきている中で、試合で飛べることが幸せ。私自身ジャンプをやっていて1番嬉しく思えることは、見てくださっている方が楽しそうに見てくれているのが1番なので、そこを目指したい」
自身のジャンプで見る人に笑顔を届けたい。
日本のエース・髙梨選手の挑戦はこれからも続きます。