【画像】「一般家庭と同じように躾け」父親裁判で母・浩子被告が証言 すすきのホテル殺人
札幌・すすきののホテルで2023年7月、頭部のない男性の遺体が見つかった事件で、逮捕・起訴された親子3人のうち、父親の田村修被告の5回目裁判が2025年1月29日に開かれました。
裁判では母親・浩子被告が証人として出廷し、弁護側からの証人尋問が行われました。
殺人ほう助や死体損壊ほう助などの罪に問われているのは、田村修被告(61)です。
起訴状によりますと修被告は2023年、のこぎりやキャリーケースなどを購入し、娘の瑠奈被告に提供。
さらに、瑠奈被告を事件当日に車で送迎したほか、瑠奈被告が殺害し、自宅に持ち帰った男性の頭部を損壊する様子をビデオで撮影するなどした罪に問われています。
◇裁判冒頭
浩子被告から被害者の家族への思いが述べられました。
「もしこのような事件が起きなかったら、(被害者は)大切な家族と過ごす時間がまだ続いていたと思うと大変申し訳ないと思う。ご家族にも心より深くお詫び申し上げます」
◇弁護側からの証人尋問
①昔の瑠奈被告について
Q.小学生の時の瑠奈被告は?
A.友達も普通にいた。学校では教室に入れず保健室などで授業を受けていた。
Q.好きだったものは?
A.ポケモン、動物たち、キャラクターの可愛いもの。
Q.同級生とトラブルは?
A.記憶にない。
Q.馬乗りになってカッターナイフを突きつけた?
A.記憶にない。
Q.しつけはしていた?
A.一般家庭と同じような、言うことはよく聞いていた。
Q.人や動物を傷つけることはしていた?
A.ありません。
Q.他人に暴力は?
A.ありません。
Q.動物への対応は?
A.家にはフェレットなどがいましたが可愛がっていた。
Q.この事件で生まれて初めて傷つけた?
A.はい。
その他、瑠奈被告の中にあるシンシア、ルルーなどの人格に関する質問が続きました。
②瑠奈被告のゾンビ妄想について
Q.修被告とどうしたらいいか話をしたことは?
A.こうしようという方針を決めたことは覚えていない。自分から病院に行きたいと行ったことがあるが、改善しなかったので行かなくなった。それで病院には連れて行かなかった。
Q.今後どうしようと話したことは?
A.覚えていないです。
Q.ゾンビ妄想は事件まで続いていた?
A.ずっと続いていた。
Q.病院にかからなくても大丈夫だと思った?
A.夫が精神科医でもあったので、よっぽどの時は入院とかをしていたと思うので、日常的には問題なかった。何か間違っていても言ってくれると思ったので、自分の対応は間違っていなかったと思った。
③家族の日常生活について
Q.事件前、瑠奈被告の1日の過ごし方は?
A.昼夜逆転していた。夕方4時前後が朝、朝方6時に寝る。
Q.浩子被告は?
A.21時過ぎには眠たくなるので、22時ごろには寝ている。朝は6時に目が覚め、7時ぐらいに起きる。
Q.瑠奈被告と生活がかぶるのは5~6時間くらい?
A.はい。
Q.瑠奈被告が1人で外出することは?
A.1人では外出できません。
Q.修被告とはどこにいく?
A.車で行けるところは色々なところ。ゲームセンターやドンキホーテ、パワースポット、心霊スポット、怪談バーなど。
Q.外出することは引きこもりの初めから?それとも最近?
A.令和5年ごろ、その前から。
Q.活動することが増えたことについては?
A.社会に出たときは無駄ではないと思うので大事だと思った。
Q.家では何をしているかは把握していた?
A.していません。言ってくれれば分かりますが、そうじゃないと分かっていません。
④瑠奈被告の自殺願望
Q.瑠奈被告は自殺未遂をしたことは?
A.18歳の直前、カフェインの過剰摂取ですごい苦しんでいた。
Q.それだけ?
A.事件の少し前、令和5年ごろかな、瑠奈が持っている太いロープを使って首を吊った、首にかけたが足を離した瞬間、スルッとほどけて死ねなかったと言われた。
Q.18歳じゃ誕生日と関連している?
A.友達同士で16歳になりたくないって話していて、この時も18歳になりたくないって言っていた。
⑤瑠奈被告からの要望について
Q.ゾンビ妄想後、瑠奈被告のやりたいことをしたいようにさせていた?
A.そうではありません。ベランダで花火をしたいと言われたので、煙で周りに迷惑をかけるかもしれないのでやめさせた。
Q.夜出かけていたのは仕方ない?
A.修さんは過酷なスケジュールだったと思うが、娘のためには夜出かけるのは良しとしていた。
Q.瑠奈被告に修被告が大変だからやめたらと言ったことは?
A.あります。帰ってくるのが1時、2時、3時と続くことがあったので、仕事にも体調にも影響が出ると思って言ったことはあります。
⑥家に置かれた大量の瑠奈被告の所持品について
Q.親として酷くなる前に捨てるからね、とはできなかったのか?
A.できていたときはしていたが、動かしたときに物凄く怒ったり、過呼吸になるような怒り方をしていたので、なるべく起こしたくなかったので片づけなかった。
Q.叫んだりは?
A.酷い時は。
Q.不安になることはしたくなかった?
A.怒ったときに「ちょっと出て行ってくれない」と言われて、修さんと2人で時間をつぶすことがあった。戻ると体を傷つけて血が出ていて、そういうことはして欲しくなかった。
⑦瑠奈被告が怒った時の対処
Q.対処法は?
A.自分で自分に燃料を投下することがあったので、落ち着くのを待つのが1番。
Q.瑠奈被告とが怒ってないときは普通に話す?
A.娘と話す感じではないがシンシアさんと談笑はする。
詳報②に続きます。