玄関の前に積もった人の背丈ほどもある雪の壁。
外に出た住人は雪まみれで戻ってきました。
(撮影した人)「メジャーで測ってみたら120センチちょっとありました。一面雪で、38年生きてきてなかなかこんな雪初めてだった」
急速に発達した低気圧の影響で、北海道帯広市では国内の観測史上最大となる12時間で120センチの雪が降りました。
帯広市は3日正午の積雪が5センチでしたがー
一夜にして別世界に。
朝早く、カメラマンが取材に出ようとするとー
(原田カメラマン)「すごい大雪です。報道車が雪に埋まっています」
日が昇ると、住宅街の車道には下半身が埋まるほどの雪が積もり、歩くのもやっとです。
市民も雪かきに追われました。
(帯広市民)「ちょっと重いですね」
(帯広市民)「車が出せないので歩いて街中まで来た」
その雪の量は除雪車が動けなくなるほどです。
撮影した人によると、運転手らが手で雪を掘り脱出していたということです。
この雪の影響で、帯広のカレー店「インデアン」は全店で臨時休業となりました。
野菜や肉のうまみが溶けだしたカレーが人気で、昼どきは地元の人で大混雑の店ですが、客や従業員の安全を考え、4日は店を休みにしたということです。
さらに、駅近くのパン店の扉も閉ざされたまま。
4日は7店舗中5店舗を臨時休業することに決めたといいます。
(満寿屋商店 広報 大川原典宏さん)「スタッフたちも無理して出勤して事故にあってもいけない。朝一番で納品に来ていただく業者もやはり動けないと連絡をもらった」
また、日本郵便は十勝管内のほぼ全ての郵便局で窓口業務を休止するなど、生活への影響が広がりました。
積雪による交通渋滞も発生しました。
(武田記者)「帯広に向かう国道38号です。雪の影響で大渋滞となっています」
十勝・浦幌町の国道は4日昼ごろ、トラックが立ち往生し大渋滞となりました。
(渋滞に巻き込まれた人)「ここ動くまでどれくらいかかるか。けっこうかかるんじゃないですか」
午後3時までの積雪量が108センチとなった帯広の隣町・芽室町でも一時立ち往生が発生しました。
(渋滞に巻き込まれた人)「初めての経験ですね。11時から除雪車が来て立ち往生が解消された。きょうは(目的地に)いつ着くか分からない」
この大雪で小中学校や高校など382校が4日は臨時休校となりました。
5日も十勝を中心に140校が休校予定です。
道東では大雪のピークは過ぎましたが、日本海側や太平洋側西部で6日にかけて暴風雪に警戒が必要です。