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頭部損壊の撮影 父親「早く終わってほしいと」通報しなかった理由…すすきの殺人8回目裁判詳報①

STVニュース北海道 2025年2月7日 14時51分

【画像】頭部損壊の撮影 父親「早く終わってほしいと」通報しなかった理由…すすきの殺人8回目裁判詳報①

札幌・すすきののホテルで2023年7月、頭部のない男性(当時62)の遺体が見つかった事件で、逮捕・起訴された親子3人のうち、殺人ほう助や死体損壊ほう助などの罪に問われている父親の田村修被告(61)の8回目の裁判が2月5日に札幌地裁で開かれました。

裁判では修被告に対する弁護側の被告人質問が行われました。

頭部損壊を撮影「異常だったので、何を言っても…」

<弁護側から修被告への質問>頭部の損壊を撮影したことについて

Q. 浴室の撮影は浩子被告から何と言われた?

A. 娘が浴室で撮影してほしいと言っているので、お願いしますと。

Q. 作業するからとは?

A. あいまいだが、おおむねそんな内容だったかもしれない。

Q. 頭部はいつ見ている?

A. はっきり見たのはそのときが初めてだと思う。

Q. 具体的に何を撮影してほしいかはわかっていなかった?

A. はい。

Q. やめようとは言ってないのか?

A. はい。

Q. なんで言わなかった?

A. 状況が状況で、常軌を逸していたというか、異常だったので、何を言ってもと思った。先送りしていたら浩子にお願いすることになると思うので、私が終わらせた方がいいなと思った。

Q. 損壊ほう助が成立するのか問われている。撮影したファイルは全部で8つありますね?

A. はい。

Q. 修被告の発言は動画の中に一言もなかったですよね?

A. はい。

Q. ファイルとファイルの間に瑠奈被告と会話は?

A. 「次はこっちね」みたいなことがあったかもしれないが、定かではない。

なぜ通報しなかったか…「瑠奈の心情を考えると」

Q. ペンライトを使いましたね?

A. はい。

Q. どこから持ってきたのか?

A. 常に私服のポケットに入っている。

Q. 胸ポケットに?

A. はい。

Q. なぜ?

A. 普段から私服の上に白衣を着るので、そのまま入っていた。

Q. ペンライトは医療用?

A. 診療用のペンライトです。

Q. 瑠奈被告からペンライトを頼まれたわけではないのか?

A. はい。

Q. 撮影は午後8時17分から、外は暗いですよね?

A. はい。

Q. 浴室内のライトは?

A. 白熱灯がついています。

Q. 普段、からだ洗うときに暗くて困ることはあったか?

A. ありませんでした。

Q. 撮影時、最初からペンライトを?

A. ついていました。

Q. 手元を明るくしてなどと言われたことは?

A. ありません。

Q. 自発的に付けた?

A. はい。

Q. どういう意図でペンライトをつけた?

A. (ビデオカメラの)液晶画面を開いて、手元にピントを合わせようとしたが、液晶越しに見るとピンボケしてしまうので、ピントを合わせるためにペンライトをつけました。

Q. 瑠奈被告が損壊の作業をしにくいから付けたということはあるか?

A. ありません。

Q. 瑠奈被告からこれから作業するという発言は?

A. なかったです。

Q. 損壊に助言を求められたことは?

A. ありません。

Q. 修被告の方からは?

A. ありません。

Q. 修被告が頭部に触れたことは?

A. ありません。

Q. 頭部をおさえて、持ってなどと言われたことは?

A. ありません。

Q. 瑠奈被告は手袋をして作業。動画には左手が映っていた。頭部をおさえていたのは?

A. 娘の左手です。

Q. その際、興奮するなどといった発言を聞いたことは?

A. ありません。

Q. 興奮する様子はあったか?

A. 淡々と、黙々と作業をしていた。

Q. ①~⑧ファイルの撮影で、瑠奈被告の変化はあまり感じなかったか?

A. はい。

Q. どういう気持ちで撮影を?

A. これが早く終わってほしいという気持ちでした。

Q. 作業は瑠奈被告が一人でやろうという感じなのか?

A. 誰の手も借りずに、一人でやろうと思っていたと思う。

Q. 根拠は?

A. 他の人には手を触れさせないような感じだったので、そう思っている。

Q. 手助けしようという気持ちはあったのか?

A. ありませんでした。

Q. 撮影自体は?

A. やりたくありませんでした。

Q. 7月24日の逮捕は遅いと感じていたのか?

A. はい。

Q. 1日でも早く、警察に逮捕された方がいいと思ったのか、1日でも長く、残りの瑠奈被告との生活をと思っていたのか、どういう心境?

A. 1日でも長く過ごしたいから、警察に来てほしくないと思ったことはない。警察に早く来てもらえればなと思っていた。

Q. なぜ通報はしなかった?

A. 瑠奈にとって、私たち2人しか身内がいない。残された世界の窓口が、警察に突き出すことが出来なかった。瑠奈の心情を考えると、親が突き出すということが出来なかった(声を詰まらせて)。親に見捨てられたと感じるのではないかと思った。

起訴状によりますと、父親の修被告は2023年、犯行に使われたのこぎりやキャリーケースなどを購入し、娘の瑠奈被告(30)に提供。

瑠奈被告を事件当日に車で送迎したほか、瑠奈被告が殺害し、自宅に持ち帰った男性の頭部を損壊する様子をビデオで撮影するなどした罪に問われています。

修被告は初公判で「娘の犯行を知ったのは事件があった後」などと起訴内容を否認し、無罪を主張しています。

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