すすきののホテルで頭部のない男性の遺体が見つかり、親子3人が起訴された事件で、母親の8回目の裁判が開かれました。
母親は声を詰まらせながら「いまは何もできなかったとは思っていない」などと心境を語りました。
起訴状によりますと、田村浩子被告は2023年、娘の瑠奈被告が殺害し切断した男性の頭部を自宅に隠すことを容認した、死体遺棄ほう助などの罪に問われています。
およそ2か月ぶりに開かれた浩子被告の裁判。
被告人質問では裁判官の質問が続きました。
(裁判官)「浴室の頭部を避けてと言わなかったのか?」
(浩子被告)「浴室は見なければ見ないで済む場所なので言いませんでした」
自宅に頭部が置かれたあとは浴室を使わず「銭湯に通っていた」と証言した浩子被告。
最後には、裁判長の質問に声を詰まらせる場面も…
(裁判長)「これまでの対応が正しかったと。いまでもそう思うか?」
(浩子被告)「地獄にいると思っていましたが、被害男性や家族はそれ以上に辛い状況だったと思います。いまは何もできなかったとは決して思っていません」
涙をぬぐい、被告人質問は終了しました。
浩子被告は初公判で無罪を主張しています。
裁判は「ほう助」という罪が成立するかが争点で、次回の3月17日に結審する予定です。