亡くなった人とのお別れの一連の儀式は世界でいろいろです。イギリスでは、お通夜はなくお葬式のみ。喪服や香典の習慣もありません。今回はイギリスのお葬式事情とともにお葬式関連のフレーズを勉強しましょう。
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興味深いお葬式事情
日本では一般庶民が亡くなった場合は、お通夜、お葬式があり、火葬場で荼毘に付します。その後も初七日、四十九日といろいろと行事があることが一般的です。ところが、海外では、まったくスタンダードではありません!
海外の友達と「お葬式について」話していると、まず「日本ではお通夜とお葬式がある」ことを説明しなくてはなりません。今回は、筆者の住むイギリスでは驚かれる日本のお葬式に関連するフレーズを紹介します。
イギリスには存在しない「お通夜」は英語でなんて言う?
まず「お葬式、告別式」はfuneralと言いますが、「お通夜」は英語で何と言うか知っていますか?
イギリスを含め欧米諸国の多くは日本のようなお通夜の習慣がなく、お葬式のみを教会、もしくは火葬場で行うことが一般的です。イギリスでは亡くなった人の遺体は、そのまま病院でお葬式が行われる日まで保管されます。
お通夜とお葬式が死後3日ほどで終了する日本とは違い、イギリスでは平均で2週間後ぐらいにお葬式になります。お葬式の前夜に最後のお別れをしたり、家族をいたわったりという弔問(訪問)をすることもありますが、フォーマルであることはほとんどありません。
日本のお通夜に当たるものを英語で言うときは、wake(ウェイク)もしくはviewing(ビューイング)を使うとよいでしょう。wakeはお通夜に限らず、宗教関係、もしくは冠婚葬祭関連として行われる儀式のこと全般を指します。
知っておきたい「故人」「ご遺体」
亡くなった人のことを英語では、dead person(死んでいる人)ではなく、a deceased (亡くなった人、故人)を使います。歴史上の人物や、ずっと前に亡くなった人には使わず、あくまで最近亡くなった人を指す言葉です。
また、日本語からはピンときにくい言葉にremains(亡骸、遺体)という表現があります。remainは動詞で「残る、居残る」という意味で、「○○さんが遺したもの(=遺体)」となります。
存命中の人が忘れた物や、残していった物に関して使うことはできないので要注意です。また、人や動物に使わない場合は「遺跡」という意味もあります。
例)My grandmother’s remains will be buried near the church.
祖母の遺体は教会のそばに埋葬されます。
イギリスには喪服がない!
イギリスには、日本のようにきっちりとした「喪服」という概念がありません。英語ではmourning cloths(喪に服す服)と表現することもできますが、あまり使いません。
ただし、イギリスでのお葬式も指定がなければ一般的に黒い服を着ていくことが常識ですが、亡くなった人の事前の希望で「黒では来ないでください」ということも、かなり増えています。
また、例えば故人が看護師として活躍していた、熱狂的なサッカーファンだった、という場合には、「看護師の人は仕事の制服で来てください」とか「サッカーにちなんだ服装で来てくれたらうれしいです」と言われるということもよく聞きます。
例)Are you dressing in black for his funeral?
彼のお葬式、全身黒いものを着て行く?
No, his daughter requested us not to wear black, so I am thinking a white top with a beige skirt.
いいえ、彼の娘さんが「黒は着ないで」ってリクエストしてたから、白いトップスにベージュのスカートを考えてる。
香典の代わりにお花を贈る
イギリスには香典のような習慣はあまりありません。香典は、直訳するとincense money(お線香のためのお金)ですが、これでは海外の人には通じないでしょう。
funeral gift(お葬式のギフト)、condolence money(お悔みのためのお金)と言うこともできるかもしれません。イギリスではお金ではなくお花を贈ることが一般的です。
ただし、最近では、お花の代わりに故人がお世話になったチャリティ団体、もしくは病院に寄付をするということも増えてきています。
例)They have asked to send donations to the hospice he spent his last 2 weeks in stead of flowers.
お花の代わりに彼が最期の2週間を過ごしたホスピスへの寄付をしてくださいとのことです。
日本に比べると、あまりしっかりとした「型」がないイギリスのお葬式事情とともに、関連の基礎ワードをご紹介しました。イギリスに限らず、世界各国のお葬式や残されたご家族へのいたわり方などを知ることも興味深いことだと思います。
[All Photos by Shutterstock.com]
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興味深いお葬式事情
日本では一般庶民が亡くなった場合は、お通夜、お葬式があり、火葬場で荼毘に付します。その後も初七日、四十九日といろいろと行事があることが一般的です。ところが、海外では、まったくスタンダードではありません!
海外の友達と「お葬式について」話していると、まず「日本ではお通夜とお葬式がある」ことを説明しなくてはなりません。今回は、筆者の住むイギリスでは驚かれる日本のお葬式に関連するフレーズを紹介します。
イギリスには存在しない「お通夜」は英語でなんて言う?
まず「お葬式、告別式」はfuneralと言いますが、「お通夜」は英語で何と言うか知っていますか?
イギリスを含め欧米諸国の多くは日本のようなお通夜の習慣がなく、お葬式のみを教会、もしくは火葬場で行うことが一般的です。イギリスでは亡くなった人の遺体は、そのまま病院でお葬式が行われる日まで保管されます。
お通夜とお葬式が死後3日ほどで終了する日本とは違い、イギリスでは平均で2週間後ぐらいにお葬式になります。お葬式の前夜に最後のお別れをしたり、家族をいたわったりという弔問(訪問)をすることもありますが、フォーマルであることはほとんどありません。
日本のお通夜に当たるものを英語で言うときは、wake(ウェイク)もしくはviewing(ビューイング)を使うとよいでしょう。wakeはお通夜に限らず、宗教関係、もしくは冠婚葬祭関連として行われる儀式のこと全般を指します。
知っておきたい「故人」「ご遺体」
亡くなった人のことを英語では、dead person(死んでいる人)ではなく、a deceased (亡くなった人、故人)を使います。歴史上の人物や、ずっと前に亡くなった人には使わず、あくまで最近亡くなった人を指す言葉です。
また、日本語からはピンときにくい言葉にremains(亡骸、遺体)という表現があります。remainは動詞で「残る、居残る」という意味で、「○○さんが遺したもの(=遺体)」となります。
存命中の人が忘れた物や、残していった物に関して使うことはできないので要注意です。また、人や動物に使わない場合は「遺跡」という意味もあります。
例)My grandmother’s remains will be buried near the church.
祖母の遺体は教会のそばに埋葬されます。
イギリスには喪服がない!
イギリスには、日本のようにきっちりとした「喪服」という概念がありません。英語ではmourning cloths(喪に服す服)と表現することもできますが、あまり使いません。
ただし、イギリスでのお葬式も指定がなければ一般的に黒い服を着ていくことが常識ですが、亡くなった人の事前の希望で「黒では来ないでください」ということも、かなり増えています。
また、例えば故人が看護師として活躍していた、熱狂的なサッカーファンだった、という場合には、「看護師の人は仕事の制服で来てください」とか「サッカーにちなんだ服装で来てくれたらうれしいです」と言われるということもよく聞きます。
例)Are you dressing in black for his funeral?
彼のお葬式、全身黒いものを着て行く?
No, his daughter requested us not to wear black, so I am thinking a white top with a beige skirt.
いいえ、彼の娘さんが「黒は着ないで」ってリクエストしてたから、白いトップスにベージュのスカートを考えてる。
香典の代わりにお花を贈る
イギリスには香典のような習慣はあまりありません。香典は、直訳するとincense money(お線香のためのお金)ですが、これでは海外の人には通じないでしょう。
funeral gift(お葬式のギフト)、condolence money(お悔みのためのお金)と言うこともできるかもしれません。イギリスではお金ではなくお花を贈ることが一般的です。
ただし、最近では、お花の代わりに故人がお世話になったチャリティ団体、もしくは病院に寄付をするということも増えてきています。
例)They have asked to send donations to the hospice he spent his last 2 weeks in stead of flowers.
お花の代わりに彼が最期の2週間を過ごしたホスピスへの寄付をしてくださいとのことです。
日本に比べると、あまりしっかりとした「型」がないイギリスのお葬式事情とともに、関連の基礎ワードをご紹介しました。イギリスに限らず、世界各国のお葬式や残されたご家族へのいたわり方などを知ることも興味深いことだと思います。
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