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名探偵が多すぎる!?謎解き大好き日本人が生み出した日本の名探偵10選!

日本タレント名鑑 2015年10月24日 9時55分

ドラマにも流行り廃りはありますが、どんな時代でも常に人気なジャンル、それが“ミステリー”ではないでしょうか?2時間枠のサスペンスや深夜枠、ゴールデンタイムなど、王道探偵から副業探偵、警察なのに逸脱しちゃった謎解きなど、その形態は多種多様です。今回は、そんな日本ドラマ・映画で活躍した名探偵を10人選んでみました。

日本代表の名探偵といえばこの人たち!

日本三大名探偵と言えばやはり、明智、金田一、神津の3探偵です。

日本のミステリードラマの先駆けとなった明智小五郎シリーズは何度も何度も再放送されています。
英国紳士のような洗練された外見、葉巻にカフィー(珈琲)をたしなむなど、いわゆるキザ男。変装や手品のような罠を仕掛けるなど、まるで奇術師のような奇想天外な行動は、子どもから大人まで夢中になりました。今でもドラマやアニメ・漫画など、さまざまなジャンルの作品に彼をオマージュしたキャラクターが出てくるほどです。

ドラマ・映画・舞台など、40人以上の俳優が演じられた明智小五郎ですが、中でも一番有名なのが天知茂さんではないでしょうか。85年に亡くなっており、ほとんどの視聴者がリアルタイムでは視聴していないと思いますが、ゆっくりマスクをはがすシーンなどは深く印象に残ります。
少しエロティックなシーンがあるのも天知明智シリーズの魅力でしょう。

逆に、何人もの俳優さんに受け継がれていっている印象が強いのが金田一耕助ではないでしょうか?
ボサボサヘアーに崩れた和服。くずれた帽子、細身で低身長と、明智に比べるとスタイリッシュこそありませんが、逆に「ちょっと頼りないから協力したい」と女性からは親しまれ男性には侮られます。だからこそ、周囲の人間から警戒されずポロっと重要事項を洩らしてしまうのでしょう。
人徳なのか、悲劇的な結末が多い割には、最後にいつも金田一探偵は皆から感謝されています。

原作者からは「頭が良さそうで原作のイメージとは割と離れている」とコメントされましたが、二枚目俳優の石坂浩二さん出演の映画版も、古谷一行さんのドラマ版も、原作のビジュアルイメージに近く双璧といっても良いのではないでしょうか?
石坂さんの金田一は、なで肩で線が細くまさに母性本能をくすぐります。石坂さんの私物のトランクは少しスタイリッシュで独特でした。
古谷さんのドラマ版は、なんと20年ものロングラン。ビジュアル的にはがっしりとした男らしい体型なのですが、不器用でひょうひょうとした性格はまさに金田一でした。

そして、長身で美男子、音楽的才能もプロ級で、6カ国語を操る天才探偵。まさに完璧超人、それが神津恭介です。現在でいえば、ガリレオの湯川学のような、誰も右に出る者のいない天才です。しかし、湯川のように達観した複雑な性格でもなく、彼は温厚で優しく物静か。なんと性格までもがパーフェクト。社交的で助手や周囲にも親切で誰からも信頼されています。そんな完璧超人のためか、日本三大探偵の一人ではありますが、映像ではいまいちヒットに恵まれていません・・・。

2014年から、ラブ様こと片岡愛之助さん主演で2時間ドラマ化されています。温厚で物静かで英知がにじみ出る美形、まさにジャストフィット。二大探偵に負けないヒットになるかもしれません。

ちょっと頼りない!?いざとなったら助けてくれる私のヒーロー

金田一耕助の魅力のひとつが“少しだけ抜けている”ところ。
「しまったー」といいながらも時すでに遅く、結局かなりの数の人が亡くなってしまいます。そんなドジッこで母性本能をくすぐるところをしっかり受け継いだのが金田一耕助の孫、そう金田一一(きんだいちはじめ)です。

成績も悪く特に目立つ存在ではないにも関わらず、いざとなったらアクション(運動苦手なのに)も推理もやってのける一(はじめ)ちゃん。親しみやすい上に頼りがいがあります。
数々のジャニーズ俳優さんが演じられていますが、やはり飛びぬけた三枚目感を演出してくれた堂本剛さんの金田一が印象深いです。

特に抜けているわけでもないのに、「頼りない」イメージが強い探偵といえば、浅見光彦はいかがでしょう?

良家のおぼっちゃまで、兄は警視監。にも関わらず決して気取らない好青年の光彦さんの本業はルポライターです。育ちの良さと人当たりの良さがとても魅力的。穏やかで女性にもモテモテですが、いかんせん優柔不断なところがあり、なかなか彼女ができません・・・。しかし、そんな一面も女性ファンには嬉しいところ。

映画版から火がつき、長くフジテレビ版を榎木孝明さんが演じてきましたが、2003年からは中村俊介さんが演じられています。TBS版では辰巳琢郎さんから沢村一樹さん。そして三代目には速水もこみちさんが選ばれました。どの方も育ちが良さそうで美形で優しそうで素敵。ちなみに日テレ版では、相棒でおなじみの水谷豊さんが演じられています。

アウトローな便利屋?いいえ探偵です!

「ルポライター」や「学生」が本業で、探偵は本業としていない探偵も多くいますが、逆に「探偵」としっかり看板をかかげながら、難事件解決というよりも闇社会とのトラブルに立ち向かう、まるで街の便利屋のような探偵もドラマや映画には多く出てきます。

バーボンとジャズとコーヒーと女性を愛するトラブルシューター『匿名探偵』で、高橋克典さんの演じた「探偵」もそうでしょう。ワケアリ女性を助けるために犯罪すれすれ?の事までやりながら自身の主義・流儀を貫く姿は、助けられた女性でなくても惚れてしまいます。

探偵と恋に落ちる・・・と言えば、1983年の映画『探偵物語』でしょう。
冴えなくくたびれたボディガード兼探偵が、事件に巻き込まれた社長令嬢を助け恋に落ちる、松田優作さんと薬師丸ひろ子さん主演のヒット映画です。
少し頼りない探偵が世間知らずなお嬢様に振り回されながらも信頼感を強め、そしてアドリブだったという最後のシーン。二人の離れがたい空気を感じました。

同じく松田優作さん主演ドラマ『探偵物語』は、主演こそ一緒ですが全く別のお話。
アウトローな街のトラブルシューター工藤俊作は、ハットに派手なスーツを着た良くしゃべるコミカルな男。それまでの寡黙でカッコイイ松田像とはかけ離れていました。

そして、映画『探偵物語』公開当時まだ乳児だった松田さんの長男、松田龍平さんも探偵役がはまる役者の一人です。
『悪夢探偵』もそうですし、『探偵はBARにいる』でも大泉洋さん演じる「」の相棒・高田を演じられています。寡黙で飄々としていて強い、松田さん演じる高田と大泉洋さん演じるよくしゃべる「俺」のコンビは観ていて痛快です。

アウトローなカッコよさといえば、映画『私立探偵 濱マイク』は外せません。
カッコイイ靴、カッコイイ鞄、カッコイイアクセサリーを装着したカッコイイ探偵を永瀬正敏さんが演じました。
2002年のドラマ版は、視聴率こそふるいませんでしたが、小道具や演出、音楽など、こだわり抜いたカッコよさ。毎回違う監督を起用するなど、毎週新しい映画を観ているような驚きと楽しみがありました。

アクションのカッコイイ特撮系の、『仮面ライダーW』『超光戦士シャンゼリオン』も、便利屋的な街を愛する探偵でした。

遅れてやってきた本命!?本格探偵現る!

探偵とは言えませんが、『ガリレオ』シリーズの湯川学をはじめ、美味しいものを食べて事件を解決する2006年『喰いタン』の高野聖也、『相棒』の右京さんや『新参者』『麒麟の翼』の加賀恭一郎、加賀と同じく阿部寛さんの演じた百鬼夜行シリーズ『姑獲鳥の夏』の榎木津礼二郎など、いわゆる謎解きが得意なキャラクターは数多くいます。榎木津さんは特殊能力を発揮されるので少しずれているかもしれませんが・・・。

そんな中、推理小説好きにはお馴染み「御手洗潔シリーズ」が、2015年にとうとう映像化されました。御手洗シリーズ1作目、『占星術殺人事件』は「世界の密室ミステリーベスト10」の第2位に選ばれるなど、世界でも著名なミステリー作品です。

演じるは、『私の嫌いな探偵』で鵜飼杜夫を演じた玉木宏さん。おっちょこちょいで適当な探偵と、剛力彩芽さん演じるしっかり者の大家さんとの掛け合いがたまりませんでした。

対して、『天才探偵ミタライ~難解事件ファイル「傘を折る女」~』の御手洗潔は、気分屋で人付き合いが苦手という典型的な天才肌。その実、人を思う気持ちがとても強い誠実で心やさしい男なのです。その上、「イケメン」「性格いい」「でもちょっとダメな面も」と、女子の好きな要素がギュギュッと詰まったもう魅力しかない男性なのであります。

2016年公開の映画『星籠の海 探偵ミタライの事件簿』では、広瀬アリスさんをヒロインに迎え、瀬戸内海の雄大な自然を使ったスケールの大きな作品。

34年間のロングヒット小説でありながらも、映像化を断り続けてきた作者が、唯一許可した玉木宏さん主演とあれば期待せざるを得ません。楽しみついでに過去の名探偵の仕事っぷりもしっかりとチェックしてみてはいかがでしょうか?

今回選ばせていただいた、日本ドラマ・映画の名(迷)探偵10選

「明智小五郎」
「金田一耕助」
「神津京助」
「金田一一」
「浅見光彦」
「匿名探偵」
「工藤俊作」
「俺と高田」
「濱マイク」
「御手洗潔」

文/藤原ゆうこ

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