CCCマーケティング総合研究所(以下、CCCMK総研)は「生活者の意識調査〜サブスク〜」を実施し、その結果をまとめた。
我々の生活にすっかり浸透している「サブスクリプション型サービス(以下、サブスク)」。CCCMK総研は2020年12月4日〜9日にかけて、2003人を対象にアンケートを実施した。サブスクの利用経験や認知度、満足度などを質問したという。
「動画」「音楽」が二大巨頭にまずは、カテゴリーごとのサブスクの利用経験や認知度についての質問だ。
「現在利用している」と回答した人は、「動画(映画・ドラマ・アニメ)」が19.6%、「音楽」が11.5%と上位2カテゴリーに。また「利用経験」においても、「動画」と「音楽」のみが1割を超える結果となり、サブスクの中で頭ひとつ抜け出した存在であることがわかる。
また、これら2つのカテゴリーの利用経験者による「満足度」は7割前後と高い。「動画」「音楽」は多くの有力サービスが市場で激しい競争を繰り広げており、その結果としてサービスの質が上がっているようだ。
興味深い結果を示したのは「電子書籍(雑誌/コミック/書籍全般)」だ。「利用したことはないが、そのようなサービスは知っている」が5割台と高い。CCCMK総研によると、電子書籍は相当量の広告が投下されているのに加え、最近では美容室での電子書籍媒体の利用など「サービスの体験機会が存在する」という理由で、認知度が高くなっているという。
「飲食」などは定着率に課題も次に、サブスクの満足度や解約状況についてはどうか。
「飲食(宅配サービス)」、「ファッション(洋服)」「フィットネス(オンライン)」などのカテゴリーの「利用経験者における現在利用者の構成比」をみてほしい(表下半分の赤枠部分)。いずれも20%台〜40%台と、「過去に加入したユーザーの半分以上が、現在は解約している」ことがわかる。これは、業界自体のサブスク成熟度が低く、顧客満足を獲得しきれていないと推測されるという。
利用者の多い「動画」や「音楽」では、3ヶ月以内の解約が4割程度、1年以内の解約が7割程度とかなり高い。一方で、「現在利用者」の構成比が6割〜7割程度と比較的高いことを鑑みると、この期間(3ヶ月〜1年)を乗り越えさせれば、サブスク継続率が高まるというポジティブな「壁」とも認識できる。
今回アンケートを実施したCCCMK総研は、「"サブスク大競争時代"とも言える今、勝ち残れるサービスに必要なものは何か、そのヒントを得るためにも、まずはサブスクに対する生活者の理解度や意識をしっかり把握しておきたい」と述べた。
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