それが見せてくれる「魔法」は、間違いなく他のスピーカーでは得られない体験になる。ラジオ再生もできるBluetoothスピーカー「OB-4」がいよいよ国内で発売となる。
ユニークだが魅力的な機能ばかり
「OB-4」を手がけるTeenage Engineeringは、DTMのエントリー層に革命をもたらすシンセサイザー「OP-1」を世に放った制作チームである。このワイヤレススピーカーにもまた、彼らのユニークなアプローチが色濃く反映されている。
最たるものが、ダイヤルを回してラジオの内容を最大2時間まで巻き戻せる機能だ。聴いている曲のタイトルを知りたいとき、あるいは面白い番組をリピートするのに使ってもいいだろう。
もっと面白いのは、ダイヤルをいじることで、さながらDJのように曲のスロー再生やスクラッチが楽しめるということだ。特筆すべきその他の機能として、可変メトロノーム、ラジオ放送の断片を歪めてドローンミュージックを自動生成する「アンビエント」、30 in 1ミュージカル・マントラ・ボックス。どれもクールなものばかりである。
洗練されたデザイン
これまでで、OB-4がいかにユニークなものであるかは十分おわかりいただけたはずだ。ところが、一度そのデザインに目を向けてしまえば、そのどれもが霞んで見えるに違いない。
凹凸を極力排したミニマルなボックスデザインは、60〜70年代のレトロなラジカセを思わせるようで、しかし見事に洗練されている。上面に揃えられた丸型のダイヤル・ボタン類も美しく、画面越しに触りたい欲にかられる程だ。
前面に巨大なバスドライバーとツィーターを一対ずつ配しており、100デシベルの大音量にも対応する。最大音量で8時間、通常の音量で40時間の再生が可能で、小柄ながら周波数帯域は52Hzに及ぶ。
FM受信用のアンテナはハンドル部に内蔵されており、前面に倒せば本体のスタンドとして使うこともできる。67,000円(レッドは72,000円)という価格は決して安くないが、唯一無二なOB-4の機能を望む人からすれば、値段以上に満足のいく体験が得られるだろう。
「OB-4」は、表参道のMoMA Design Storeおよび同オンラインストアで購入可能だ。
PR TIMES
(文・九条ハル)