「あらゆる動き」が資産になる時代がやってくるのかもしれない。株式会社アノマリーと帝人フロンティア株式会社は、人や動物などのあらゆるモーション(動き)をビッグデータ化するプラットフォーム「MOTIONBANK PROJECT」を開始した。
「動き」を無数に創造可能「MOTIONBANK PROJECT」は、世の中にあるあらゆるモーションデータを収集・知財化し、それらをビッグデータ化することで実用化を目指す。「モーションデータ」とは、人や物などの動き(モーション)をデジタルデータ化し、3Dで映像化したものをいう。通常の動画(2D)と異なり、アバターでの再現や、VRなど仮想現実での使用できることなどが特徴だ。
同プロジェクトの狙いは、プラットフォーム上で人や物のデータベースを蓄積し、それらの動きを「混ぜ合わせる」ことで、新しい動きのデータを生成することだ。従来、モーションを使用するゲームやアプリでは全ての動きを撮影・編集・制作していたため、莫大な時間と制作費が必要とされてきた。しかし、「MOTIONBANK PROJECT」により大幅な時間とコスト削減が可能になるという。
1つの動画を細分化し、動きごとに様々な動詞や形容詞のタグで分類を管理。それをAIにディープラーニングさせることにより、オリジナルのモーションデータを生成することができるのだ。タグの組み合わせにより、「動きの表現」は無数に創造可能というから驚きだ。医療、エンターテインメント、XR、ロボット工学など、様々な分野での活用を目指す。
ゲームから教育、医療まで両社によると、特に伝統芸能における技術者、スポーツ界における有名選手といったモーションデータは、非常に貴重なデータとなり得るという。これを活用すれば、選手・技術者本人の技術の向上に留まらず、他者が活用する等(技術の伝承など)して、多くの価値創出が可能だ。
また、ゲーム業界では、「バーチャルYouTuberやアニメキャラクターがモーションの自動生成で踊る」。教育業界では、「プロダンサーのモーションを利用して最適なレッスンを提供」。医療面では「歩き方のモーションデータから病気予防や健康促進をサポート」など、多種多様な活用方法が想定されている。
「MOTIONBANK PROJECT」ではプロジェクト公開を記念して、希望する法人を対象に無償でモーションデータを提供するキャンペーンを実施している。デジタルツイン時代の到来を見据えた同プロジェクトに、今後注目していきたい。
PR TIMES