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シンガポール国立大が発明のスマート窓、換気性能を4倍にして騒音は4分の1に抑える

Techable 2021年2月27日 10時0分

新型コロナ以降、換気を考慮した建物の設計の重要性が増している。また室内で過ごす時間が長くなったぶん、騒音への配慮も欠かせないだろう。

こうしたなか、シンガポール国立大学(NUS)の研究者らは、換気性能を向上させつつ屋外からの騒音を低減する新システムを開発した。

「Acoustic Friendly Ventilation Window(AFVW)」と呼ばれる同システムは従来の窓の4倍の換気を実現。同時にヒトの聴覚で知覚の環境騒音レベルを4分の1に低減した。

2つの通気口と換気システムで自然換気を促す

特に都市などでは屋外の騒音を防ぐには、密閉空間を作ることが解決策となる。ただし現代でこうした環境は空調次第で致命的に。また空調を高めようとすれば、今度はエネルギー消費量の問題が出てくるだろう。

そこで研究者らは、自然換気を促す窓によって空気の質の向上と聴覚的な快適さを実現しようとした。

AFVWは2つの通気口と機械的な換気システム、二重ガラスを備えている。遮音性能を高めるために、ガラス板の側面には吸音材がつけられている。

換気性能は従来の4倍

AFVWは、千鳥状の通気口を開けての自然換気を提供つつ、騒音の遮断が可能だ。窓の下部にある通気口を通過した空気は、上部にあるもう1つの通気口から排出。換気システムが空気の循環を促す。

ガスを注入してのシミュレートでは、AFVW設置の部屋は、窓が開いた部屋の4倍速く換気できた。

また、広い周波数範囲で優れたノイズリダクションを実現する設計と吸音技術を採用。国際規格に基づく音響テストでは、交通騒音を26dB低減できることが示された。これは、ヒトによるラウドネスの知覚でいえば4分の1以上の低減を意味するという。

換気と騒音対策ができるスマート窓は、エネルギー消費量を最小限に抑えつつ、健康や精神衛生の向上に寄与してくれそうだ。

参照元:Novel window design reduces outdoor noise and improves ventilation/ NUS

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