株式会社電通の「2020年 日本の広告費」によると、2020年の総広告費は通年で6兆1,594億円と前年比88.8%のマイナス成長だったという。これは、2011年の東日本大震災以来9年ぶりのことで、そのマイナス幅は2009年のリーマン・ショック時に次ぐものだ。しかし、インターネット広告だけを見ると、前年比105.9%とプラス成長となっている。
この電通の発表の翌日にあたる2021年2月26日から3月8日までの期間、アライドアーキテクツ株式会社は、株式会社ジャストシステムの「Fastask」を用いたインターネットリサーチを実施し、企業におけるTwitter活用の実態を調査した。なお、調査対象となったのは、国内企業でTwitter関連業務に携わる課長職以上の役職者で、有効回答となったのは220名。
60%以上がTwitter施策の予算増加今回、Twitterの活用にフォーカスした理由としては、インターネット広告がプラス成長した要因のひとつに、Twitterが以前にも増して社会的な影響力を持つプラットフォームとなっているということが挙げられる。これを裏付けるのは、2020年8月にアライドアーキテクツが行った「新型コロナウイルス感染症拡大以降の『新しい生活様式』における、消費者のSNS利用実態調査」の調査結果。UGC活用などの影響もあり、Twitterの利用頻度はかなり高いという結果となった。
では、企業でのTwitter活用はどうかというと、「2019年から2020年にかけてのTwitter施策の予算変化」について聞いたところ、62.7%が「(予算が)非常に増加した」「やや増加した」と回答。「減少した」という回答は3.2%にとどまったことから、企業においてTwitter施策が優先順位の高い施策として位置づけられていることがわかった。
また、「2021年のTwitter施策の予算変化」についても聞いたところ、62.2%が「予算が増加した」と回答したことから、2020年に続いて拡大傾向にあることがうかがえる。
「新規顧客の獲得」が新たな目的に!?2019年から2020年にかけてTwitter施策の予算が増加したと答えた人に対し「予算増加を判断した理由」について聞くと、「新規顧客の獲得」「費用対効果が高い」という2つの回答が59.3%とトップタイ。
従来Twitterは、ユーザーとの継続的な接点を創出するためのツールとして活用されることが多かったが、今回の結果から「新規顧客の獲得」という目的が加わったことがわかるだろう。
そうなると当然、「新規顧客の獲得」を実現するためのマーケティングファネル上位の「接点拡大」や「認知拡大」などを目的とする施策が増えると予測が立つ。実際に、「Twitterにおいて重要視している施策」に対する回答では「企業・ブランドアカウント運用」「Twitterを活用したキャンペーン」の2つが多かった。
さらにその施策の目的を聞くと、企業・ブランドアカウントを運用している人のうち40%が「生活者との接点拡大」を目的に、Twitterを活用したキャンペーンを実施した人のうち48.4%が「商品・サービス・ブランドの認知拡大」を目的に実施していると回答している。
このように、新規顧客獲得のためのプロモーションの場として活用されたり、獲得した顧客との継続的な接点を創出する場として活用されたりと企業におけるTwitter活用の目的は多様化しているようだ。
PR TIMES
株式会社電通