自動車が「移動の手段」から「移動時間を楽しむ空間」へと変わっていきそうだ。N-Dreamはソフトウェア会社のACCESS Europeと協業し、クラウドゲーミングプラットフォーム「AirConsole」を自動車向けに提供していくことを発表している。
スマホがコントローラーになるスイスのチューリッヒに本社を置くN-Dreamは、2015年の創業以来190を超える国で900万人以上のプレイヤーを獲得し、シャオミなどとの協業により、世界的な人気ブランドのゲームを自社クラウドプラットフォーム「AirConsle」を介して利用できるようにしてきた。
「AirConsole」とは、スマートフォンをインターネット経由でPCやテレビと接続し、ゲームのコントローラーとして利用できるシステムだ。現在、「AirConsole」と7000人以上の開発者で構成されるコミュニティは、レーシング系・ラン&ジャンプ系、ストラテジー系、FPS系、アドベンチャー系など多様なゲームを制作し、拡大し続けている。
車内のあらゆるスクリーンでゲームを楽しめる今回のACCESSとN-Dreamとの協業により、これらのゲームを全世界の自動車に提供していく予定だ。車載プラットフォームに統合された「AirConsole」は、車内のあらゆるスクリーンでゲームを楽しみ、スマートフォンをゲームコントローラーとして使用するためのシステムを提供する。例えば自動運転車で利用することができれば、目的地までの移動時間はゲームをしながら時間を過ごせるということになる。
一方で自動車メーカーにとっては、クラウドベースのソリューションを介して後部座席の子どもはもちろん、前の座席で電気自動車の充電を待つ大人まで、すべての同乗者に没入型のゲーミング体験を提供することが可能になる。「体験を売る」という観点から、これまで以上にマーケティング方法の幅は広がるだろう。
ACCESS Europeのグローバル製品ディレクターであるSven Eckoldt氏は「現在、車は移動手段から移動時間を楽しむ空間へとシフトが起きており(中略)常時接続型のゲームをはじめとする新サービスは、こうしたシフトを実現する優れた方法となっています。N-Dreamという完璧なパートナーと出会い、エキサイティングで楽しいクラウドゲームを車内で提供できることを嬉しく思います」と述べている。
PR TIMES AirConsole