最近、注目を集めているNFT(非代替性トークン)は、ブロックチェーン上で発行され、デジタルデータに付与することでそのデータの固有の価値や所有権を証明するとともに二次流通を可能にするものです。
ここのところ相次いでNFTを活用したサービスが誕生している中、またひとつ新たなサービスがリリースされました。それが、株式会社TARTが開発したGenerative Artを動的に生成して購入者の好みの画像をNFTとして販売するサービス。第1弾として、アーティストであるOkazzとコラボレーションした「Okazz's Generative Art NFT」をリリースしています。
唯一無二の一瞬を保有する同社が開発したサービスで取り扱うのは「Generative Art」。数学的・自律的なアルゴリズムをもとに主にコンピュータ上で描画され、再現性のない模様や形が次々に現れるアート作品です。
公開されているアートを再読み込みすることで、その瞬間にしか出会えないアートを鑑賞でき、ユーザーが好んだ模様(画像)をNFTとして記録・購入できるというのが同サービスの特徴。NFTという、唯一無二を証明するトークンを紐付けることで、その一瞬しか見られない作品の姿を自分のものにできるというわけです。
「Okazz's Generative Art NFT」「Okazz's Generative Art NFT」では、4種類の作品を各10個ずつ販売します。作品の中には、さまざまな種類の円をグリッド状に配置し、90°単位でランダムに分割した円弧と線を重ねて描画するというものがあり、ほぼ規則的なリズムで変わる円の模様や色合いをついついずっと見てしまいました。
このたびのNFTはイーサリアムブロックチェーン上で発行されるため、NFTの購入には仮想通貨のETHとメタマスクなどの仮想通貨ウォレットが必要となります。なお、今回の作品は、初期販売価格0.03ETHから開始され、作品が購入されるたびに0.001ETHずつ値上がりする設計のようです。
最近Techable(テッカブル)でも紹介したNFTで言えば、箕輪厚介氏の電子書籍『サウナランド』、日本初のコレクタブルバーチャルスニーカー「AIR SMOKE 1」、カードゲーム「PICKFIVE」などアート作品以外のNFT化もちらほらありますが、やはりアート作品のNFT化が多いような気がします。NFTは、これまでデジタルアート作品の購入・保有あるいはアーティストに対する支援が難しかったデジタルアート市場において、アーティストとファンをつなぐ重要な役割を果たしているのかもしれません。
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(文・Higuchi)