株式会社Specteeは、AIを活用したデジタルツイン技術により、水害発生時の浸水範囲・浸水深をリアルタイムに3Dマップ上に再現することに成功しました。
これにより、被害状況を直感的に把握することで、災害対応計画の策定を迅速化かつ最適化することができるようになるかもしれません。
被害状況をリアルタイムに再現今回の技術検証のモデルケースは、令和2年7月豪雨時の熊本県球磨川周辺。当時のSNS投稿画像や降水量のデータ、地形データと過去の水害データを合わせて解析することで、浸水範囲と浸水深を瞬時に3Dマップ化することに成功しました。
また、SNSの画像1枚からでも非常に正確な浸水範囲および周辺地域の浸水深の推定が可能ということもわかったといいます。つまり、今後水害が発生した際、SNSや道路・河川のカメラなど少しの画像・映像情報からでも正確な被害状況をリアルタイムに3Dマップ化できるということです。
Specteeについて同社はこれまで、「AI×防災・危機管理」のさまざまなソリューションの開発を行ってきました。代表的なものが、多くの企業や自治体、官公庁で導入されているSNSリアルタイム速報サービス「Spectee Pro」。これは、細分化された絞り込み項目で導入企業などのニーズにマッチする危機管理情報を配信できるサービスです。
また、2019年より一般財団法人 日本気象協会と共同で、AIを活用してカメラ映像から冬季の防災情報を取得しリアルタイムで提供するサービスも開発中。
2020年12月~2021年8月の期間、福井県にて「路面状態(乾燥・湿潤・凍結・積雪など)」を判別する実証実験を行っています。また2021年2月には、「路面状態」に加え、水平方向に見通せる距離「視程」を50m未満・100m未満・200m未満・300m未満・300m以上と分けた「階級別視程」をリアルタイムに判別する実証実験を新潟県長岡市にて行いました。
こういった同社の取り組みを取り上げたTechable(テッカブル)記事はこちらから。
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(文・Higuchi)