中西金属工業株式会社は、2021年4月より完全自律走行の自動除菌ロボット「R-Paca(アールパカ)」を販売しています。そしてこのたび、「R-Paca」による除菌作業の負担・感染リスク軽減の有効性を確認すべく、大阪府内のホテルと連携して実証実験を実施。その結果、正常な除菌作業と使いやすい操作性などが確認され、実験は成功したということです。
「R-Paca」の特徴「R-Paca」は、米国・香港・中国などに研究開発・販売拠点を有する高度医療機器メーカーのTime Medical社が開発した「Intelligent Sterilization Robot (ISR)」を、中西金属工業がTime Medical社との業務提携(2020年9月)のもと日本市場にて展開したロボット。
大きな特徴は、完全自律走行をしながら、9つのランプから照射するUV-C254nmと9つの噴射口から噴霧する除菌液のダブル除菌で高い除菌力を発揮することでしょう。なお除菌液は過酸化水素や次亜塩素酸、二酸化炭素など目的に合わせて取り替え可能です。
自律走行においては、高度な障害物検知機能と障害物回避技術に加え、走行中に上部を縮めるという設計で衝突・転倒のリスクを低減しています。
また、専用アプリを活用することで、タブレットでの作業の確認やマッピング機能での走行ルート・除菌ポイントの設定、夜間作業時の紫外線照射・除菌液噴霧時間のタイマー予約などが可能となるそうです。
実証実験の概要この「R-Paca」の実証実験を行ったのは、新型コロナウイルス感染症軽症者の宿泊療養施設となっている大阪府内のホテル。このホテルが一時的に受入れを停止している期間を利用し、「廊下」と「ロビー」の除菌作業を実施しました。
同実験では、自動運転での除菌作業と除菌作業後の充電器への自動帰還を確認し、走行面と機能面の正常な動作が認められています。なお、除菌作業を可視化し、壁や机の上などがきちんと除菌されていることを確認したようです。
また、実験期間中はホテル担当者がタブレットでの操作・設定を行い、ユーザーひとりで設定ができるということがわかったといいます。こうして、走行面・機能面・操作面において問題なく検証を終了。今後はホテル業界に向けて本格展開していくとのことです。
同社は、ベアリングリテーナーで世界トップレベルのシェアを誇る軸受事業部をはじめ、フォークリフトなどの無人搬送車や移動可能なミニ自動倉庫などを展開する輸送機事業部など幅広く展開中ですが、同実験の成功によりまた新たな事業が加速していくことでしょう。
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(文・Higuchi)