株式会社スカイマティクスは、衛生やドローンによる撮影画像を解析し、対象農地の作物の状況などを可視化できる葉色解析サービス「いろは」を2017年より提供しています。
そんな中、ブロッコリー生産者からの相談を受け、2019年よりドローン画像を用いたブロッコリーの花蕾抽出技術および花蕾のサイズ判定技術の開発を進めてきました。現在収集したブロッコリー画像データは数万点に上り、日々解析精度の向上に努めているといいます。そしてこのたび、「いろは」にブロッコリーを対象とした解析機能を新たに実装しました。
農地把握の「いろは」まずは、「いろは」について簡単に紹介しておきましょう。
同サービスは、空からのデータと画像解析技術および地理情報技術をかけ合わせたスマート農業ソリューションです。具体的には、広大な農地をドローンで撮影し、それを「図面」として生産者に提供します。ドローン画像の解像度はおよそ1mmで、作物の状態はもちろん雑草の種類まで判別できるようです。
また、その農地の「図面」をWeb上で管理・記録・共有することで、すぐに農地の状態を確認したり、過去の農地の状態を参照したり、関係者に情報を提供したりすることも可能。
そして、農地の画像データから、作物の色味の定量的な表示、作物の個数や大きさの計測、地面の高低差の可視化など生産者のニーズに沿ったさまざまな解析結果をわかりやすく表示します。
これにより、広大な農地の見回りの負担軽減や生育過不足の見逃し防止、農地・作物に関する情報の蓄積、情報伝達の効率化などが期待できるようです。そんな「いろは」は順調に拡大し、現在は都道府県導入率100%。加えて農水省スマート農業加速化実証事業の他、県や自治体事業でも多数採択されています。
対象品目約30種!ブロッコリーも対象にそしてこのたび、新たに「ブロッコリー生育診断」を加え、さらに多くの農家のDXをサポートしていく構えです。「ブロッコリー生育診断」ではAIが画像内の10~15cm程度の花蕾を認識し、サイズ別に集計を実施。集計結果を確認すると、撮影時点の農地において、どの規格のブロッコリーが何%存在するのかを把握することができるといいます。
今後、ブロッコリーの生産現場においては一斉収穫を前提とした機械収穫体系の導入が進んでいくと見られ、農地内の収穫適期の判断はさらに重要になってくるようです。そんな中、提供を開始した「ブロッコリー生育診断」は、これからのブロッコリー農家のDXを加速させてくれるのではないでしょうか。
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(文・Higuchi)