学生EVベンチャーの株式会社eMoBi(エモビ)は、クロスモバイル株式会社と提携し、2021年7月下旬より長崎県壱岐市にて、IoTデバイス・サイネージを搭載した電動トゥクトゥク「PACO」のレンタカー事業を開始します。同時に、IoTデバイスやサイネージを活用し、電動トゥクトゥクが移動手段としてだけではなく、データ収集やサービス連携のハブとなる可能性を検証していくとのことです。
離島との相性が良い電動トゥクトゥク「PACO」は、家庭用コンセントで1回50円ほどで充電でき、最高時速は45km、航続距離は80kmにおよぶ3人乗りの電動トゥクトゥク。ヘルメット不要で、普通免許(AT限定も可)があれば誰でも運転できます。
エモビがレンタカー事業を展開する壱岐市は、離島では最初に「SDGs未来都市」認定を受け、「自治体SDGsモデル事業」10地域のひとつにも選ばれている地域です。一方で、公共交通機関や体験型観光の不足、生活圏が広い、ガソリン代が高いなど「課題先進地」ともされる離島ならではの課題も抱えているといいます。
同社は、壱岐市で小型EVが普及することは、離島におけるさまざまな課題の解決につながると捉え、地元のステークホルダーも巻き込んだ事業展開で地域を活性化を図る構えです。
新たなモビリティ・ビジネスの可能性同社は、電動トゥクトゥクのレンタカー事業と並行して、「PACO」に搭載しているIoTデバイスやサイネージなどを活用したモビリティ・ビジネスに関する実証実験を実施します。
例えば、小型モビリティ用の細く入り組んだ道の地図データ作成や、それも踏まえた経路探索システムの構築、リアルタイム位置情報に基づくサイネージ広告の展開やVR映像を活用したバーチャル観光体験など。ただの移動手段としての役割を超え、データ収集やサービス連携のハブとなる可能性を検証していくとのことです。
同社は2021年4月に、千葉県南房総市にて電動トゥクトゥク「KIRA」を活用した実証実験を実施しました。電動トゥクトゥクの普段の移動や観光などにおける可能性を検証したのち、ここでもレンタカー事業を展開することを示唆しています。2020年12月に設立したばかりの同社ですが、電動トゥクトゥクの他、電動キックボードや電動スクーターなどの開発、EVモビリティの生命線となるエネルギー事業など幅広く展開中。今後の取り組みにも注目していきたいところです。
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(文・Higuchi)