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オンライン診察でピルを処方する「スマルナ」を運営するネクイノが目指す医療

Techable 2021年6月4日 16時0分

株式会社ネクイノは2018年6月、生理や避妊で悩む女性と医師をオンラインでつなぎ、ピルの処方や助産師・薬剤師への相談などを可能にするアプリ「スマルナ」をリリース。AppStoreヘルスケア・フィットネス無料Appデイリーランキングで1位を獲得し、2021年4月時点で累計50万ダウンロードを記録しています。

また、「スマルナ」でのオンライン診察回数、医療相談数、コミュニティでの質問・回答数およびピルの処方数の累計数であるメディカルコミュニケーション数は83万件を突破。同社はこのメディカルコミュニケーションを活性化させることで、医療DXを加速させるべく、事業展開に新たな展望を見出しています。

オンライン診察・処方・相談

「スマルナ」では、毎日の服用で避妊効果を高めたり、生理痛・貧血などを改善したり、生理日をコントロールしたりできる「低用量ピル」や旅行などと生理日をずらすことができる「中用量ピル」、緊急避妊薬として知られる「アフターピル」をオンライン診察で処方します。

24時間問診を受け付け、テキストや動画チャットなどによるオンライン診断の後、最短翌日に自宅のポストにピルが届くという仕組み(場合によっては対面診断も)。処方されるピルは医師が患者に合ったものを提案・処方するので安心できるといいます。また、助産師・薬剤師に生理や避妊の悩みを無料で相談することも可能です。なお、「スマルナ」での診察は保険適用外、対象は18歳以上となっています。

医療DXのネクストステージへ

近年、「アフターピル」の薬局での販売(処方箋なし)に関する議論が進行中。「アフターピル」を手軽に入手できるようになることへは賛否両論ありますが、2020年10月の内閣府・第5次基本計画策定専門調査会では、2021年から処方箋なしでのアフターピル購入を認めるという方針が打ち出されました。こうした法改正の流れや社会的なフェムテックの機運の高まりにより、ピルの認知や需要が高まっているようです。

そんな中同社は、「スマルナ」を介した「パーソナルな医療体験」の提供により、ユーザーのQOL向上を目指すといいます。そのために、「スマルナ」のコンテンツ制作などでメディカルコミュニケーションをより活性化させ、医療DXのネクストステージに向けた事業基盤の強化を図る構えです。

こういった事業展開を見据え、このたび株式会社アカツキを引受先とした資金調達を実施。2020年11月から実施しているジャフコ グループをメインインベスターとするシリーズBラウンドにおける資金調達は合計で22.5億円、創業以来の累計調達額は約30億円となりました。

ちなみに同社は、2020年よりマイナンバーカードと健康保険証を紐付けるセキュアな個人認証システム「メディコネクト」の提供を開始。2021年3月よりマイナンバーカードが健康保険証として使えるようになりましたが、同サービスはこれを補完する役割を果たします。

PR TIMES

(文・Higuchi)

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