香川県高松市に本社を構える株式会社かもめやは、香川県三豊市本土と粟島を結ぶドローン物流長期定期航路を2021年8月に開設予定。期限付きの実証実験ではなく長期定期航路として運用されることと、世界初の海を越える長期定期航路であることなど注目度の高いニュースとなりそうです。
約8kmを毎日運航この航路は、三豊市本土と瀬戸内海に浮かぶ粟島を結ぶ往復約8km。物流サービスの流れは、午前中に注文した粟島の住民のほしい商品を載せたドローンが同日の午後に本土を出発し、粟島で自動で荷物を切り離して本土へ帰還するというものです。切り離された商品は、島側のスタッフによって自宅まで届けられる仕組みを想定しているといいます。なお、悪天候などによる運休を除き、原則毎日運航予定。
離島である粟島は、他の離島同様に物流に関する課題を抱えています。同航路の開設は粟島の住民の生活利便性を上げるだけでなく、他の離島に暮らす人々にとっても課題解決への希望となるかもしれません。
「かもめや」について同社は、過疎化が進む離島・山間部における物流や医療の問題を解決すべく、無人物流プラットフォームおよびインフラサービスを展開中。ひとことで無人物流プラットフォームと言っても、同社は陸・海・空からの無人物流システム有しています。
物流課題を「空」から解決するために開発されたのが、ドローン無人運用包括支援サービス「OceanMesh」。無線機器を提供するハイテクインター株式会社との連携で実現したサービスで、2020年7月に三豊市・粟島間の無人ドローン遠隔診療実験に成功し、8月より提供を開始しました。
他にも、e-VTOLタイプのカモメ型ドローン「KamomeAir」や、桃の形をした「海」の無人物流システム「Donbura.co(ドンブラコ)」、空や海から運ばれてきた荷物を受け取り、自宅近くまで自動で運ぶ「陸」の輸送システム「Smart.ONBA(スマートオンバ)」など多様なシステムを提供中です。
ちなみに同社は、2018年の段階でドローン運用の規制緩和を見越し、目視外飛行に必要な、飛行ルート上の気象状況の把握を実現するリアルタイム性重視の次世代気象観測システム「KAZAMIDORI」を全国に先駆けて運用した企業でもあります。
同社についてのTechable(テッカブル)記事はこちらから。
PR TIMES
(文・Higuchi)