ラスベガス観光局は、拡張していたラスベガス・コンベンションセンターの西ホールが完成し、これに伴い地下トンネル輸送システムの運用も始まったと発表しました。
同コンベンションセンターで開催されるイベントの参加者はいま、Tesla車に乗って地下トンネルでサイト内を移動できます。
徒歩20分の移動を2分以下に「Loop」という名称のトンネル交通システムは、TeslaのCEO、イーロン・マスク氏の別のトンネル掘削会The Boring Companyが手掛けました。
Loopは地下12メートルのところに一方通行のトンネルが2本あます。全長2.7キロで、この間に駅が3つ設置されています。このトンネル内を運転手付きのTesla車が客を乗せて時速約64キロで走行するという仕組みです。
ラスベガス観光局によると、歩くと20分かかるところをLoopでは2分もかからずに移動でき、また1時間あたり4400人を運ぶことが可能とのことです。周知の通り、電気自動車のTesla車はガスを排出しないことからトンネルに使用するのに最適というわけです。
拡張計画もコンベンションセンターはもともと広大で、今回の拡張計画とともに地下交通システムの導入が決まりました。完成により、コンベンションセンターで開催されるイベントの参加者は交通渋滞などとは無縁の専用地下トンネルで素早く移動できるようになり、これはイベント誘致においては新たなアピールポイントとなりそうです。
また、このLoopをさらに拡張する計画もあり、周辺のカジノやホテル、観光地などを結ぶことを想定しているようです。
一方で、マスク氏はもともとスケート台のようなものにTesla車を乗せてトンネル内を時速240キロと高速で走行させるビジョンを描いていて、これが今後実現するかも見ものです。
ラスベガス観光局
(文・Mizoguchi)