無人ストア関連事業を展開する600株式会社は、AIによる自販機DXサービス「Vending Hero」(ベンディングヒーロー)が、10万台のサービス提供契約を締結したと発表しました。
補充本数を自動で最適化そもそも「DX」とは「デジタルトランスフォーメーション」を意味し、2004年頃にスウェーデンの大学教授が提唱したことが始まりとされています。例えばAmazonによって小売業のDXが成し遂げられたことを筆頭に、今ではあらゆる業界がDXに注力するのは当たり前の光景となりました。
そのなかでも、自動販売機のDXを掲げるという「Vending Hero」。600株式会社によると、過去の売上データを含む各種データと業務経験豊富で様々な知見を有するルートオペレーション担当者からのフィードバックを融合し、AIによって「コラムと補充本数の最適化」と「自販機訪問計画の最適化と自動化」を提供するサービスを提供しています。
つまり、どの部分をデジタル化しているのかというと、わたしたち消費者が普段触れることのない「飲料の補充」や「自動販売機のセールス」などということですね。
販売の機会ロスを減らす同社によると、これまでルートオペレーション業務は、経験豊富なルートオペレーション担当者と不慣れな担当者で質のばらつきなどが多かったそう。「Vending Hero」を導入することで、経験豊富なトップルートセールス担当者の知見をシステム全体に反映し全体の業務底上げを可能にするとともに、各種帳票作成業務などにかける時間を削減することが可能になります。
また、自販機の商品コラムも売れ行きを考慮して最適化されたセットが自動的に提案されます。この訪問スケジュールと商品コラムの最適化によって、無駄な訪問が減ると同時に、販売の機会ロスを減らすことが可能に。
これらの結果、自販機運営の質の底上げを実現。同社の担当者は「空いた時間でロケーションオーナーとの関係強化や自販機周辺のイベントなどの調査、特殊なロケーションを加味した特別対応計画の策定など、ルートオペレーションに携わる担当者が、付加価値の高い業務により多くの時間を充てることができる」と話しています。
これまでは一部の能力の高い人やベテランスタッフに頼りがちだった業務が、AIによって普遍化されていくのは驚き。引き続き「Vending Hero」の動向に注目していきたいと思います。
PR TIMES
(文・Takeuchi)