内閣府が発表した「令和元年版交通安全白書」によると、踏切事故の4割近くを占めているのが歩行者との衝突。そんな中、AI画像解析技術を活用した踏切道の安全性を強化するための取り組みが今、本格的に始まろうとしています。
安全性の強化を目指す「踏切AI監視カメラソリューション」株式会社オプテージ(以下、オプテージ)は、山陽電気鉄道株式会社、株式会社山電情報センター、K4 Digital株式会社と、監視カメラによる遠隔監視およびAI画像解析技術の活用による踏切遮断中の異常検知の実証実験を2020年8月上旬より実施。これまでの障害検知システムでは難しかった「人」の検知を目指す取り組みとして、実験開始時期にTechableでも紹介しました。
実証実験の結果、従来のレーザーレーダー方式の障害物検知装置と同等以上の機能を安価に提供できることを確認。歩行者以外にも、車いすや電動カート、ベビーカー、手押し車などの帯同者も高い精度で検知可能です。踏切内の障害物検知だけに留まらず、検知した異常を回避するための仕組みも、取り入れてられています。
これらの結果を受け、山陽電車・山電情報センターで、「踏切AI監視カメラソリューション」サービスとして本格採用されることが決定、この度提供開始されました。
事故の無い社会の実現を目指してオプテージは、デジタルトランスフォーメーション(DX)に取り組む鉄道事業者各社を支援することで、踏切事故の無い社会の実現を目指すと言います。
今後は、踏切事故だけでなく、通行量調査や駅ホーム上での事故防止、支援が必要な方を見つけるといったことなどへの応用も検討するとのことです。
PR TIMES
(文・和泉ゆかり)