壁紙ブランド「WhO(フー)」を運営する野原ホールディングス株式会社は、ピクシーダストテクノロジーズ株式会社(PxDT)の開発するAIによるデザイン生成技術「DeepWear」を活用した壁紙を完成させました。この壁紙は、「WhO」で展開する製品カテゴリのひとつ「PATTERNS」シリーズの100番目のデザインパターンとして、2021年7月15日にリリースされています。
100点のデザインから選ばれた1点「DeepWear」は、深層学習により洗練されたデザインを大量かつ高速に自動生成することができるAIシステム。PxDT代表取締役CEOの落合陽一氏がもともと大学のデジタルネイチャー研で研究していたものだといいます。
今回は、「WhO」の既存品番1,000点をAIに学習させ、100点の壁紙デザインを自動生成。その中からオリジナリティある1点を選定し、「PATTERNS」シリーズの最新作「P100」として販売を開始しています。
「DeepWear」が学習したデザインは同じパターンが繰り返されるリピート柄が多かったようです。このたび選定された「P100」のデザインは一見リピート柄のように見えますが、よく見ると揺らぎや線の太さの強弱など、細かい単位で非常にランダムな描写になっているのがわかります。これは学習した個々の特徴を複雑に組み合わせた結果とのことです。
「P100」は、淡いものからインパクトの強いものまで10カラーを展開。価格は1mで3,600円、1㎡で4,000円となっていて、A4サイズの無料サンプルを取り寄せることができるようです(サンプルは1度に5点まで)。
「DeepWear」の活用法それでは、「DeepWear」を活用した事例をいくつか紹介しておきましょう。
2020年10月、三井物産株式会社と連携し、「DeepWear」を活用したスポーツグッズ販売事業の実証実験を行いました。同実験では、Bリーグ所属のプロバスケットボールチーム「シーホース三河」の「開幕MIKAWA祭Tシャツ」と、同チームで19年間プレーし、惜しまれながら引退した桜木ジェイアール元選手の「フォトTシャツ」を「DeepWear」でデザインして販売しています。
2021年3月には、シーズンを通して北海道日本ハムファイターズグッズのデザインを提供すると発表。同チームの2021年のスローガン「01karat イチカラ」のデザインをベースにTシャツやスマホケースを販売しました。7月には弾2弾を発表し、選手のプレーシーンデータと紫陽花のデータを掛けあわせたカラフルなTシャツやトートバッグ、スマホケースを販売しています。
PR TIMES(野原ホールディングス)
PR TIMES(PxDT)
(文・Higuchi)