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AI音声合成「CoeFont CLOUD」、声帯摘出者向けに無料提供

Techable 2021年9月11日 7時0分

株式会社Yellstonは、声帯摘出者向けにAI音声合成プラットフォーム「CoeFont CLOUD」を無料提供すると発表。自分の声を失って辛い思いをしている方々の支えとなるべく、声を失ってもまた自分のAI音声で会話できる世の中をサポートしようとしています。

短時間・低コストでAI音声合成を作成

「CoeFont CLOUD」は、最短15分の収録時間で自然な発声のAI音声合成(CoeFont)を作成できるサービス。15分の収録であれば料金は500円となっていて、これまで10時間以上の収録と50万円というコストが必要だったことを考えるとかなり手軽になったと言えるでしょう。なお、約2時間収録(1500円)の「ハイエンド」プランで作成されたCoeFontは、まるで人の音声のように高精度に仕上がります。

作成したCoeFontは、アクセントや抑揚、スピードや声の高さなどを柔軟に調整でき、幅広い表現が可能です。こうして作成したCoeFontは、クラウド上で公開でき、他ユーザーのCoeFontを使って音声作品を作ることもできます。また、自身のCoeFontが誰かに利用された場合は、収益が還元されるとのことです。

現在、気象予報士の森田正光さんやプロフィギュアスケーターの鈴木明子さん、元阪神タイガースでプロ野球解説者の藪恵壹さんなどの著名人や、バーチャルキャラクターなどがCoeFontを公開中。公式HPから彼らのCoeFontを試聴することができます。

声を失った人の支えに……

このたび同社は、今後声帯摘出手術などにより声を失う可能性のある方々に対して「CoeFont CLOUD」を無料提供すると発表しました。

利用者は「CoeFont CLOUD」で自分の声を収録することで、声を失った後もスマホやPCから簡単な文字入力で自分の声の音声合成が利用できるといいます。自然な発声の音声を作成できるため、実際に会話をしているような体験ができるとのことです。

実際に「CoeFont CLOUD」を利用する声帯摘出者は、『News23(TBS)』インタビューの中で「CoeFontだと携帯でも会話ができるので、とても手軽で、何気ない会話が楽しめて、前とあまり変わらず楽しい会話ができます」とコメント。同社代表の早川氏は、声帯摘出者の利用という想定していなかった活用法に驚きつつも「自分の声を失って辛い思いをしている方々の支えに少しでもなりたい」という思いから今回の無料提供を決めたとコメントしています。

PR TIMES(1)(2)
株式会社Yellston

(文・Higuchi)

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