AGRIST株式会社は、「100年先も続く持続可能な農業を実現する」というビジョンのもと、農家と共に自動収穫ロボットを開発中。高齢化や後継者不足などによる収穫の労働力不足の解決を目指しています。
このたび、同社はマイクロソフト コーポレーション(以下、マイクロソフト社)が提供する、スタートアップ支援プログラム「Microsoft for Startups」に採択されたことを発表しました。
農業用データのビックデータ化を目指す「Microsoft for Startups」は、独自の革新的なテクニカルソリューションを持つスタートアップ支援プログラムで、140以上の国で展開されています。
採択企業は、年間約250万円相当または2年間で1,200万円相当のMicrosoft Azureの無料利用枠提供やエンタープライズレベルのテクニカルサポートのほか、技術面だけではなく、エンタープライズ企業への販売支援なども受けることが可能です。
採択企業となったAGRISTは、様々な地域に導入した自動収穫ロボットからデータを収集し、ロボットの精度向上を目指します。また、熟練した地元農家たちのノウハウをデータ化し、Microsoft Azureに情報を蓄積していくとのこと。気象条件の差が激しい日本のデータを活用し、各地域に最適な作物の生育環境を提案していきたいとしています。
さらに、作物などの画像をAIで解析してビッグデータ化することにより、農産物の収穫率を高めるOS「agriss」を開発し、世界中のエンジニアが自国から参画できる仕組みを作り、自国の食糧問題を自国のエンジニアが解決できるプラットフォームを実現したいとのことです。
農家とともに歩むAGRISTのロボットAGRISTが開発するロボットのコンセプトは、「安価でシンプルなロボット」。極限までシンプルな構造と機能・農家の声を反映した性能・そして手の届きやすい価格、と多くの農家が導入しやすいように工夫された、まさに「農家ファースト」なプロダクトです。
この自動収穫ロボットは、自分の位置を把握しながらハウス内を移動。カメラ画像で農作物(対象野菜はピーマンおよびきゅうり)とそのサイズを認識し、上下・奥行き方向に伸縮するアームで収穫します。画像データを蓄積しながら深層学習するため、使えば使うほどロボットの能力が向上するのもポイントでしょう。
世界中から農業データを収集し分析することを視野に入れ「Microsoft for Startups」に採択された同社。プロダクトについては、今後も新しい機能を追加するのではなく、むしろ機能をシンプルにしてその性能を高めていくことで、海外展開を目指すといいます。
以前の取り組みに興味のある方はTechable(テッカブル)の記事参考にしてみてください。
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AGRIST株式会社
マイクロソフト社
(文・Higuchi)