新型コロナウイルス感染症拡大をきっかけに、世界中でネットショッピングが浸透しました。そのオンライン注文品の配達の効率をアップしようと、Walmartは間もなく米国の3都市で自動運転車を使ったサービスのテストを開始します。
ネットで注文した食品や日用品がすぐさま無人の自動運転車で配達される、そんな未来が近づいているようです。
ドライバー付きで走行テストで使うのは、Argo AIが開発したセンサーやソフトウェアを搭載したFordの車両です。他の多くのメーカーが手がけている自動運転車と同様、センサーやカメラが周囲をモニターしながら自動運転で走行します。
これを、Walmartのオンラインショッピング商品の配達に活用します。今回はテストということでドライバーが運転席に乗り込み、かつ遠隔地からもリモート監視されますが、基本的には自動での走行となります。
顧客が車からピックアップテストは差し当たってマイアミ、オースティン、ワシントンD.C.の一部のエリアでの展開で、オンラインショッピングのみが対象です。すでに自宅まで配達してもらうことはできますが、ここに自動運転車という選択肢が加わることになります。
ただし、配達してもらうのは同じでも、自動運転車の場合は車のところまで荷物をピックアップに行く必要があるのが大きな違いです。注文してから配達されるまでの所用時間が短ければ、そこに魅力を感じる人もいるでしょうが、一方で高齢者や障がい者、アパート住まいの人は玄関前まで運んでもらうことを希望するかもしれません。
企業サイドからみると、配達の効率化は至上命題で、自動運転車を使うことで時間や人件費を節約できるメリットがありそうです。
Walmartは今後、サービスエリアの拡大を視野に入れていて、多くの地域で提供されるようになる日はそう遠くないのかもしれません。
Ford
(文:Mizoguchi)