Infoseek 楽天

SpaceX、宇宙飛行士が1人も乗らない“全民間人宇宙飛行”ミッションの打ち上げに成功!

Techable 2021年9月16日 20時0分

9月15日水曜日午後8時2分(アメリカ東部標準時)、Inspiration4ミッションのメンバーを乗せたドラゴン宇宙船が、NASAケネディ宇宙センター内、コンプレックス39Aから打ち上げられました。

約2分半後にはファルコン9第一ステージの切り離し、約9分後には第一ステージの帰還、約12分後には第二ステージの切り離しに成功しています。YouTube配信ではその間の船内の状況も映し出され、メンバーがガッツポーズなどで喜びを表す姿が確認できます。

また、無重力を漂うゴールデンレトリバーのぬいぐるみが、ゼログラビティインディケーターとして話題に。セントジュード小児研究病院のファシリティドッグをモデルにしたこのぬいぐるみのレプリカは、現在完売しているようです。

2億ドルの募金をセントジュード小児研究病院へ

Main engine cutoff and stage separation confirmed. Second stage engine burn underway pic.twitter.com/ihYA8ELUVA

— SpaceX (@SpaceX) September 16, 2021

Shift4 Paymentsの創設者兼CEO、Jared Isaacman氏が中心となって進めるこのプロジェクトには、小児がんサバイバーでセントジュード小児研究病院の医療従事者、Hayley Arceneaux氏も参加。同病院に2億ドル(約220億円)の募金を集めることが目的のひとつです。

プロジェクトを追ったドキュメンタリーシリーズが、Netflixで放送中。メンバーに関するエピソードやこの日に向けての訓練の様子が視聴できます(同番組はメンバー帰還後も継続予定)。

ドラゴンには360°の観測ドームを搭載

You can re-watch the launch of the #Inspiration4 mission here: https://t.co/rrK4BZy3Fu pic.twitter.com/rMET0QFtGs

— Inspiration4 (@inspiration4x) September 16, 2021

今回のドラゴンには、これまでで最も広い窓を備えた観測ドームを搭載しています。国際宇宙ステーション(ISS)に立ち寄らないため、自動ドッキングメカニズムが必要なく、代わりに360°見渡すことができる窓が搭載されたというわけです。

メンバーを乗せたドラゴン宇宙船は、ISSやハッブル宇宙望遠鏡よりも地球から離れた高度約575kmを周回。約90分間かけて地球を1周します。3日後には帰還する予定となっていて、トラッカーで現在の位置を確認することも可能です。

参照元:INSPIRATION4 MISSION/ SpaceX
Inspiration4 Crew Launches First All-Civilian Orbital Mission to Space/ Inspiration4
https://giftshop.stjude.org/inspiration4-zero-gravity-indicator-replica-space-puppy/214500000.html

(文・山田洋路)

この記事の関連ニュース