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ノースウエスタン大が世界最小の飛行するマイクロチップを開発! 植物の種からヒント

Techable 2021年9月27日 7時0分

ノースウエスタン大学の研究者らは風で散る種の空気力学をもとに、飛行するマイクロチップを開発しています。世界最小の人工飛行構造体、サイズはなんと砂粒並み。センサーや無線通信用アンテナ、データを保存するためのメモリなどが搭載可能です。

マイクロチップの落下速度を制御して低速にすることで、安定した飛行を実現。広範囲に散布され、空気と接する時間が長くなるため、大気汚染や空気中の病気の監視に最適とのことです。

ヘリコプターのように回転しながら地面に落下

飛行するマイクロチップにはモーターやエンジンは搭載されておらず、ヘリコプターのように回転しながら地面に落下します。研究者らは、植物の種の散布メカニズムを研究し、飛行構造を最適化しました。

理想的な構造を特定するために、空気がデバイスの周りをどのように流れるかのモデリングにもとづいて、構造体を構築・テストしています。

これにより、自然界で見られるものよりも安定した軌道で、着地速度も低速な構造体の構築に成功。サイズについてもはるかに小さくできました。

平面レイアウトで造って3D形状にポップアップ

3つの翼を備えたマイクロチップは、ミリサイズの電子機能コンポーネントと翼の2つのパーツで構成されています。一般的な半導体デバイスのように平面レイアウトで構築できて、後に3D形状にポップアップします。

実証では単一デバイスに、センサー、周囲のエネルギーを収集できる電源、メモリストレージ、データをワイヤレスで転送できるアンテナを搭載し、空気中の粒子を検出しています。

同大学によると、たくさんのマイクロチップを広範囲に散布することで、環境からの高度なデータ収集が可能となる一方で、回収が難しい点についても認識をしているといいます。このため研究者らは、自然で無害に水に溶ける環境吸収性バージョンの開発に取り組む意向を示しています。

参照元:Winged microchip is smallest-ever human-made flying structure/ Northwestern University

(文・山田洋路)

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