新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受け、伝統舞踊を継承し続け、踊りを披露していた多くのダンサーが職を失っており、生活は困窮していくばかりだといいます。
「GESREC(ジェスレック)」を運営するマイクロエンタテインメント株式会社はこの度、Asha Sapera氏による公式3Dダンスモーションデータの一般取引を開始。その収益を還元するチャリティープロジェクトを開始しました。
「動き」の可能性を探求するGESRECGESRECとは、ダンサーをはじめとするモーション・クリエイターたちの動きをデジタル資産化し、その収益を還元する事業。名前は、「Gesture」と「Recognition」という二つの単語を組み合わせてつくられた造語です。これまで不透明だった「動きの権利」に対してテクノロジーを駆使し、公式3Dモーションデータとして一般取引が可能になります。新たな可能性を秘める取り組みとして、Techableでも過去に同社のニュースを取り上げてきました。
今回プロジェクトに参画するAsha Sapera氏は、無形文化遺産ダンサー。インドのラージャスターン州でジプシーダンサーとして伝統舞踊「カルベリヤダンス」を継承し披露しているトップダンサーです。
取引には、自由価格(Pay As You Wish)というプロセスを導入し、ユーザーが自由に価格を設定することが可能です。また、これまではコンテンツを購入したユーザーのみが閲覧できた、3Dでの閲覧が一般公開されるため、モーションのユーザーではないけれど文化遺産の保全に貢献したいという人も気軽に参加することができます。
文化遺産のDXによる保全へGESRECは、今回の試みを通じて、ダンサーたちの現状を一人でも多くの人に知ってもらい、伝統舞踊を守っていくことを目指します。
そして、これまで保全が難しかった”動き”に関する文化遺産を発掘、データ化し、収益をコミュニティへと還元していく活動を今後も推進していくとしています。
PR TIMES
GESREC
(文・和泉ゆかり)