エアバッグ用インフレータなどの自動車用安全部品の開発・製造・販売をグローバルに展開する日本化薬株式会社は、これまで培った火工品技術を応用し、産業用ドローン向け緊急パラシュートシステム「PARASAFE」を開発。そして、2021年10月25日・26日の2日間、国家戦略特区に指定されている兵庫県養父市にて、「PARASAFE」の有効性を検証する実証実験を実施します。
自動車エアバッグの技術を応用「PARASAFE」は、25kg以下の産業用大型ドローンに対応した、重量約1kgのパラシュートシステム。ネジで固定するだけで簡単に搭載でき、スペースと重心位置の調整のみでさまざまなドローンに対応できます。
「PARASAFE」を搭載したドローンの落下を検知し、火工品を遠隔的に作動させることで、12㎡大型パラシュートを同社独自の技術で効率的に展開。ドローンの降下速度を5m/sに抑えつつ緩やかに着陸させることが可能です。また、落下からの起動までの時間をプログラムによってカスタマイズすることもできるといいます。
なお「PARASAFE」は、ドローンの展示会「Japan Drone」に2020年・2021年と2年連続で出展されました。
実験の概要今回の実験には、株式会社プロドローンの汎用型ドローン(PARASAFEを含む離陸重量:9.07kg)を活用。25日の養父市役所での概要説明会を経て、26日につるぎが丘公園グラウンドにてドローンの飛行・落下を実施します。具体的には、「PARASAFE」を搭載したドローンを飛行させ、飛行ログの取得およびドローン落下時のパラシュートによる衝撃緩和効果の確認を行います。
同実験を通じて「PARASAFE」の有効性を実証し、機体本体、搭載物、人命を守るシステムのひとつとして実用化されれば、社会におけるドローンの活躍の場をさらに広げることができると期待が高まっているようです。
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日本化薬株式会社
(文・Higuchi)