テクノロジーの進化と昨今の非接触ニーズの拡大により、VR空間を活用したサービスが広がりをみせています。アパレル業界でも、バーチャル試着サービス「kitemiru」の実証が行われるなど、オンラインでの試着体験などが注目されています。
そんな中、株式会社博報堂と株式会社博報堂DYメディアパートナーズのプロジェクト「hakuhodo-XR」は、株式会社VRCと協業し、複数の3Dアバターによって複数のファッションの試着体験を同時に実現するサービスのプロトタイプ「じぶんランウェイ」を開発。2022年初頭より、協業パートナーと共にPOC・POBの提供を開始予定です。
いろいろな服を気兼ねなく試着できる「じぶんランウェイ」は、ユーザーが自身の3Dアバターを専用筐体で生成したのち、試着してみたいファッションコーディネートを選択。そのファッションをまとったアバターがランウェイに続々と登場する(1回6人)、というスマートフォンアプリのプロトタイプ。VRCの高速3Dアバター生成技術および即時オートフィッティング型バーチャル試着技術を活用して開発されました。
ユーザーは、自分のスタイルフィッティングを360度見ることができ、後ろ姿や動いている姿を同時に確認・比較しながら検討することができます。お気に入りのコーディネートがあれば、アイテムの詳細を確認でき、スムーズに購入へと移行可能です。
一度に6人の自分(のアバター)が同時に登場するという現実世界では不可能な体験で、より楽しい試着体験を提供するとともに、実店舗では気が引けるという人もいる複数の試着へのハードルを下げる効果も期待できるでしょう。また、さまざまなアイテムを試着したアバターを同時に見比べることで、どのファッションが一番似合うのかなどがわかりやすくなるかもしれません。
OMOやマーケティングなどにも活用可能「じぶんランウェイ」は、ユーザー体験の向上のみならず、導入企業にとってもメリットのあるサービスです。例えば、店舗のオンライン・オフライン融合(OMO)のブリッジとなること、選択されたアイテムの人気動向を計測することでマーケティングや生産量コントロールに活用することなどが挙げられます。
今後は、「じぶんランウェイ」でのウォーキング動画のシェア機能なども開発予定。リアルを超えたワクワクする買物体験の提供を目指し、2022年初頭より協業パートナーとのPOC・POBをスタートするとのことです。なお、「じぶんランウェイ」のシミュレーション動画がYouTubeにて公開されています。
PR TIMES
(文・Higuchi)