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“写真と実物の色が違う!”が解消されそう。DNPのノウハウを生かした色補正ソフトウェア

Techable 2021年12月5日 9時0分

近年、オンラインでのショッピング・医療・教育など非対面コミュニケーションが拡大しています。その中で、ECサイトや医療機関、教育機関などで使用する画像は、撮影時のカメラの性能や光の影響などによって、本来の色調そのままに撮影することが困難で、色補正が必要となるケースもあるようです。

そこで、大日本印刷株式会社(DNP)は、小型のカラーチャートと被写体を同時(もしくは同じ条件下)に撮影した画像について、PC上で正確な色に補正することができるソフトウェアを開発。2022年1月5日より、ECサイトや医療・化粧品業界などに向けて提供を開始します。また、2022年度からはクラウド展開も視野に、事業を拡大していく構えです。

カラーチャートから、色補正用のプロファイルを自動生成

同ソフトウェアを活用して撮影画像の色補正を行う場合、まずはソフトウェアと基準となるカラーチャートのリファレンスデータをPCにインストールします。そのPCで、小型のカラーチャートを被写体に貼ったり、横に置いたりして撮影した画像を読み込むと、画像の色補正が実行されるという流れ。色補正された画像データは、同ソフトウェアがインストールされていないPCでも表示可能です。

具体的には、被写体と共に映っているカラーチャートと、基準となるカラーチャートのリファレンスデータを照合し、基準に合致させる色補正用のプロファイル(解析結果)を自動生成します。このプロファイルを使用して撮影した画像の色補正を行い、PCのディスプレイに表示するということです。

なお、ソフトウェアは入力画像の補正をPC上で行うものであり、カメラなどの撮影機器やディスプレイなどの表示機器の画像補正を行うものではありません。

DNPのカラーチャート

同社は、印刷を通じて培ってきた“正しい色を再現”する技術・ノウハウを生かし、正確な色が再現できているかを判定する“色の基準”となる「カラーチャート」を約60年にわたって開発・提供しています。1960年代初頭のカラーテレビの誕生に合わせて開発したDNPのカラーチャートは、現在もテレビ放送の業界スタンダードとして使われているとのことです。

2020年6月には、オンライン診療向けに「画像補正サービス」の提供を開始。同サービスは、1cm角程度の小さいカラーチャート「CASMATCH(キャスマッチ)」を患者の頬などに貼って撮影すると、専用サーバーが「CASMATCH」の色を基準に画像の色調を調整し、病院にいる医師へ伝送することができるというものです。医師は、患者の顔色や患部の色などを適正に見て、診断に役立てることができるといいます。

PR TIMES
大日本印刷株式会社(画像補正サービス)

(文・Higuchi)

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