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“空飛ぶクルマ”用のナビシステム「AirNavi」、実用化に向けてまずはドローンで実証実験

Techable 2021年12月16日 8時0分

エアモビリティ株式会社は、日本初となる“空飛ぶクルマ”のナビゲーションシステム「AirNavi」を開発中。

2021年9月には、このナビを空飛ぶクルマに実装する前段階となる「『空飛ぶクルマ』のナビゲーションシステム『AirNavi』のドローンを使用した実証実験」が、三重県の「クリ“ミエ”イティブ実証サポート事業」に採択されています。そして2021年12月14日、三重県鳥羽市にて「AirNavi」のプロトタイプを搭載したドローンの飛行実証実験が実施されました。

ちなみに、エアモビリティと三重県および東京海上日動火災保険株式会社の3者は、2020年11⽉4日に「三重県内における『空⾶ぶクルマ』の実証実験、実⽤化に向けて連携する包括協定」を締結しています。

「AirNavi」とは?

「AirNavi」は、エアモビリティが開発する、“空飛ぶクルマ”が安全に航行するためのインフラプラットフォーム「AirMobility Service Collaboration Platform(ASCP)」の主要機能のひとつ。ASCPには、「AirNavi」によるナビゲーションの他、データ保管やデータ解析、遠隔診断、保険などの機能が備わっています。

「AirNavi」は、ユーザーが目的地を入力すると、ASCP上で気象データや空飛ぶクルマのバーティポート(離着陸場)情報などを加味した最適な飛行ルートを算出。設定されたルートにおけるリスクを評点化し、ユーザーが当該飛行に手配されている保険内容を確認したり、必要に応じて最適な保険を自らキャッシュレスで購入したりすることで、安全な運航をサポートします。

約2.7kmを飛行

今回の実証実験では、イームズロボティクス社のドローン「UAV-E6106MP」に物資輸送BOXを連結し、「AirNavi」アプリ用のタブレットや通信機器などを搭載しました。「AirNavi」アプリで設定したルートデータをドローンのコントローラーにアップロードし、飛行中のリアルタイムな気象情報表示、ナビゲーション機能や離着陸の動作、通信機能などを検証。海上から上空60m、約2.7kmの航路を飛行しました。なお、飛行ルートは最短ルートもしくは遊覧飛行ルートから選択できたようです。

今後は、リアルタイムでの気象情報の変化によるルート変更や運航管理システムとの連携など、空飛ぶクルマでの実用化に向け改良を重ね、2022年以降に空飛ぶクルマでの無人飛行や有人飛行を実現させたいとのこと。また、2025年の大阪・関西万博での観客の輸送サービスでの活用も見据えているようです。

ちなみに、今回の実験は、株式会社ウェザーニューズ(気象情報提供)や株式会社ゼンリン(地図データ・3Dマップ提供)、三菱電機株式会社(GNSS受信機提供)など、10者の協力により実施されました。

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(文・Higuchi)

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