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中小企業のテレワーク導入「エッセンシャルワーカーへの気遣い」など心理的な課題が壁に

Techable 2022年2月21日 8時0分

スプラッシュトップ株式会社は、日本国内の中堅中小企業を対象とした「ひとり情シス・テレワーク実態調査」を実施。

同調査は2021年12月13日、従業員50名から500名までの独立系・大手企業グループ系中堅中小企業の「ITの意思決定に関与する社員」1846名を対象に、インターネットを経由して実施しています。

テレワーク導入に立ちはだかる「三つの壁」

スプラッシュトップ社の調査によると、約7割の中堅中小企業がテレワークを実施していないことがわかりました。そのなかで、テレワーク導入に向けて「三つの壁」があることが判明したといいます。

「第一の壁」はテレワーク導入前の障壁、「第二の壁」は週3日以上導入までの障壁、「第三の壁」は全日実施に至るまでの障壁。そして、それぞれの壁で異なる課題が浮き彫りになったとのこと。

まず「第一の壁=テレワーク導入前の障壁」では、「エッセンシャルワーカーへ気遣い」などの心理的な課題が挙げられるようです。

つまり、必ず出社して働かなければならない社員への申し訳なさのようなものが、テレワーク導入の壁となっているとのこと。また、大前提となる「PC・周辺機器の調達不足」などそもそものテレワーク初期環境の未整備の課題も見られるそうです。

社内システムや雇用システムも課題

次に「第二の壁=週3日以上導入までの障壁」では、「社内システムがリモートで使えない」などシステム上の課題が上げられました。

週1日、2日のリモートワークであれば社外でできることはそう多くありませんが、週の半分近くをリモートワークで済ませるためには、社内システムの多くをリモートで稼働させなければならず、そこに対応できていない企業が多いようです。

最後に、「第三の壁=全日実施に至るまでの障壁」では、「ジョブ型」への移行など働き方の課題が挙げられています。「ジョブ型」雇用とは、職務・勤務地・時間などの条件を明確に決めて雇用契約を結び、雇用された側はその契約の範囲内のみで働くという米国などを中心に活用されている雇用システム。

「ジョブ型(仕事に人をつける)」とフルリモートワークの相性は良さそうですが、日本企業のほとんどは「メンバーシップ型(人に仕事をつける)」を採用しているため、評価制度などの観点からも大きな課題といえそうです。

そのほかにも、テレワークを実施する日数別にテレワークの満足度を調査したところ、週1日が63%と最も高く、週2日56.7%、週3日が53.6%、週4日が49%と日数が増えるごとに満足度が低下することなどがわかったようです。

スプラッシュトップは「満足度の低下は、一部にペーパーレス化していないプロセスや社内のシステムがテレワーク環境下で全て使うことが出来ない等、デジタル化が十分ではなく従業員に不満を蓄積させている」とコメントしています。

PR TIMES

(文・Takeuchi)

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