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自律航行の無人船を離島間など水上交通の手段に。エイトノット、資金調達で事業加速

Techable 2022年2月16日 13時0分

2021年3月に創業した自律航行技術開発スタートアップ株式会社エイトノット(以下、エイトノット)。それからわずか半年間で、自律航行EV船共同開発プロジェクトの発足、小型船舶向け自律航行技術共同開発および実証実験の成功など、スピーディーに事業を展開しています。

そしてこのたび、DRONE FUNDらを引受先としたJ-KISS型新株予約権方式にて1億円を調達したことを発表。これにより、累計資金調達額は1.5億円となりました。

エイトノットの技術と実績

エイトノットは、ロボティクスやAIなどを活用した“水上モビリティのロボット化”を推進中。完全自動で運航するEV船によるオンデマンド型水上交通の実現を目指しています。

自動運航に関しては、AIによるルーティング、LiDARなど各種センサーによる他船や障害物回避、安全な離岸・着岸などがコア技術と言えるでしょう。

同社は2021年4月、広島県のアクセラレーションプログラム「D-EGGS PROJECT」に採択。これを背景に、6月より広島商船高等専門学校と小型船舶向け自律航行技術の共同開発に着手しました。

そして10月、広島県の離島・大崎上島での実証実験を実施し、成功を収めています。同実験では、大崎上島から約3kmにある離島・生野島の住民に対し、オンデマンド方式で食材などを届けたようです。

2023年のサービス開始を目指して

そしてこのたび、DRONE FUND、15th Rock Ventures、リアルテックファンドを引受先としたJ-KISS型新株予約権方式によりシードラウンド1st として1億円を調達。この資金は、自律航行可能な小型船舶の開発や事業化を見据えた運航試験、遠隔監視システムの開発、組織強化に充てるとのことです。

同社は、2023年に水上移動・輸送が生活インフラとなっている離島地域での一部サービス開始を目指しています。将来的に自動運航船によるサービスが広く実装されれば、離島だけでなく都市部での生活にも変化が起こるかもしれません。

水上モビリティの自律化は、陸や空のモビリティに比べて進んでいないと言われています。しかし、今年になって日本財団の無人運航船プロジェクト「MEGURI2040」が次々と実証実験に成功するなど、水上モビリティも自律化・自動化技術の潮流に乗りつつあるようです。

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株式会社エイトノット

(文・Higuchi)

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