米国では荷物の配達に自動運転車やロボットを活用する動きが活発ですが、また1つ、キュートな電動小型車がこの分野に参入するようです。
電気自動車を開発しているArcimotoと自動運転技術のFaction Technologyが、共同開発した次世代ドライバーレス配達カー「Faction D1」を発表しました。2022年内のパイロット試験開始が予定されています。
三輪の電動コンパクトカーオレゴン州拠点のArcimotoは、社会が持続可能な輸送システムに移行するのを支えるべく効率的でリーズナブル価格の電気自動車を開発している新興車メーカーです。
同社の3輪車のファン・ユーティリティ・ビークルに、シリコンバレーを拠点とするFaction Technologyのドライバーレスソリューションを組み合わせたのがFaction D1です。
都市部での配達に発表によると、Faction D1は自動運転と人間による遠隔操作を組み合わせて展開するタイプですが、基本的には高度なセンサーなどを駆使しながら自動走行して荷物を運びます。
Faction D1には座席などはなく、車内はほぼ荷物スペースで最大積載量は約226キロ。そして最高速度は時速120キロ、航続距離は約160キロメートルとなっています。
これらのスペックから想像できるように、Faction D1は狭い道路が多い都市部でのラストマイル配達などでの使用が想定されています。配達にかかるコストは1.6キロあたり2ドル(約230円)未満となる見込みとのことで、配達員によるデリバリーを展開している企業にとっては魅力的な選択肢となるかもしれません。
Faction D1は今年中に顧客によるパイロット試験が始まり、量産モデルは2023年に発売される計画です。
Arcimoto Press Release
(文・Mizoguchi)