プラント機械メーカーとして事業を展開している⽇⼯株式会社は、コンクリートプラントに導入可能な画像認識AIによる骨材判別システム「骨材判別AI」を開発しました。同社は3月に1号機の本格運用を開始するようです。
生コンクリート製造で活用「骨材判別AI」を開発したのは、インフラ整備に必要なアスファルトやコンクリートを生成するプラント機械メーカーの⽇⼯株式会社です。
同システムは、コンクリートの原材料を所定の配合で計量・製造する「コンクリートプラント」に導入できる、国内初の画像認識AIによる骨材判別システムとのこと。
主にカメラとPC(AIモジュール)で構成されており、生コンクリート製造にて、原材料に含まれる骨材を判別する際に使用されます。
「人」と「AI」によるダブルチェックで正確性の向上へ生コンクリート製造では、原材料である水・骨材(砂利や砂などの総称)・セメントなどを正確な配合で練り混ぜることが求められます。
同システムは製造過程にて、プラント受材設備に受け入れられた骨材を判別。AIで正しいと判断された場合は、受け入れ継続、判別が誤りと判断された場合は、人による正誤の確認がおこなわれるようです。
すべての判断を「AI」に任せるのではなく、「人」と「AI」でダブルチェックを実施することで、より正確な骨材判別が可能となります。
背景には、操作ミスによる骨材の大量破棄がプラント受材設備へ骨材を受け入れる際に、オペレーターや作業員の操作ミスで意図しない貯蔵場所に骨材が供給された場合、大量の骨材を抜き取らなければなりません。
場合によっては、骨材を破棄するケースもあります。こうした課題を解決するため、開発されたのが骨材判別AI。
実証実験では、砕石・山砂・砕砂などの骨材を判別し、7か月間の正解率は99.5%以上といいます。データの質によって結果が異なる場合があるようですが、間違った貯蔵場所へ骨材を投入するリスクの軽減が期待できるでしょう。
⽇⼯株式会社はテスト運用を経て、3月に1号機の本格運用を開始するとのこと。
同社は「土木用プラント国内シェアNo.1企業として、『データ×AI×IoT』の活用におけるプラットフォーム構築を強化し、お客様の工場におけるスマートファクトリー化に貢献してまいります」と話しています。
PR TIMES
⽇⼯株式会社
(文・Haruka Isobe)