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スマート給餌機で育った「AI桜鯛」が全国のくら寿司で限定販売

Techable 2022年3月7日 14時0分

くら寿司株式会社が運営する回転寿司チェーン「くら寿司」が、「【愛媛県産】AI 桜鯛(一貫)」を全国で販売します。3月11日(金)から3月15日(火)までの期間限定で、なくなり次第終了する予定です。

AI 桜鯛は、ウミトロン株式会社(以下、ウミトロン)が開発するスマート給餌機「UMITRON CELL(ウミトロンセル)」による「スマート養殖」で育った真鯛。大手外食チェーンでの商品化は初めての試みだということです。

漁業の人手不足問題解消を目指して

近年深刻化しているという漁業の人手不足問題。不安定な収入や労働環境の厳しさという現実を前に、次代の担い手である若者の漁業離れが進んでいます。

そのようななか、くら寿司株式会社は、2021年11月に業界初の水産専門会社である子会社「KURA おさかなファーム株式会社(以下、KURA おさかなファーム)」を設立しました。

AIやIoT を活用して、人手不足や労働環境改善、安定収入を目指す「スマート養殖」などの事業を展開しています。

同社が「スマート養殖」の実現に向け、タッグを組んだのがウミトロン。同社開発の「UMITRON CELL」を活用した実証実験として、2021年春から愛媛県内で真鯛の委託養殖を開始しました。

遠隔餌やりやムダ餌の削減が可能に

UMITRON CELLは、AI・IoT技術を活用した水産養殖者向けスマート給餌機。スマートフォンなどの端末から、生け簀で泳ぐ魚のリアルタイム動画を見ながら遠隔で餌やり操作ができます。

UMITRON CELLを活用することで、養殖事業で最も手間がかかるとされる人の手を介した餌やりを無くすことができます。加えて、魚の食欲に合わせ必要な餌を的確なタイミングで与えられるので、餌のロスを減らすことが可能になります。

遠隔管理が可能になることによる労働環境の改善や、ムダ餌の削減による環境負荷の軽減、そして、業務プロセスの体系化や生産ノウハウ伝承などによる食の安定供給も目指すことができるでしょう。

UMITRON CELLは、近畿・四国・九州地域を中心に、主に真鯛、シマアジ、サーモントラウトなどの魚種に導入されています。

真鯛の委託養殖事業を本格始動へ

「スマート養殖」の実験結果を受け、今年6月頃から、KURAおさかなファームとウミトロンは、「UMITRON CELL」を活用した真鯛の委託養殖事業を本格始動する予定です。

KURAおさかなファームは、養殖用の稚魚や餌を養殖事業者に提供し、「スマート養殖」を委託。寿司ネタにできる大きさまで生育、委託養殖した魚は全量買い取る計画だといいます。

そしてウミトロンは、今後もくら寿司、およびKURAおさかなファームと協働でクオリティの高い商品の安定供給、および養殖生産者の経営リスク・労働負荷軽減、収入の安定化に貢献していくとしています。

PR TIMES
KURA おさかなファーム株式会社

(文・和泉ゆかり)

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