三井不動産株式会社は、健康経営支援サービス「&well(アンドウェル)」のアプリに、株式会社東芝(以下、東芝)が開発した「生活習慣病発症リスク予測AI」と「リスク低減シミュレーション」を試験導入。
4月より実証実験を開始し、効果を検証するとのことです。
従業員の健康活動と企業の健康経営を支援まずは「&well」について簡単に紹介しておきましょう。
同サービスは、企業の健康経営推進をワンストップでサポートする総合プラットフォーム。従業員向けの「&well for Worker」と企業担当者向けの「&well for HR」で構成されています。
「&well for Worker」では、ウォーキング対抗戦や健康をテーマにしたオンラインイベント、健康について気軽に学べるWeeklyプログラムやクイズなど、さまざまなイベントやコンテンツを提供中。健康活動で獲得できるポイントもあり、従業員が楽しみながら健康維持増進に取り組める仕組みとなっています。
「&well for HR」では、従業員の健康に対する施策を評価・可視化。PDCAを実現する指標を提案し、健康経営をサポートします。
ちなみに「&well」は、コロナ禍におけるニーズを捉えたサービス拡充・オンライン対応が好評で、ユーザー数はコロナ前の約10倍、2年間でおよそ3万人に増加したとのことです。
5年先までの発症リスクを予測、リスク低減への目標もそんな「&well」に試験導入されたのが「生活習慣病発症リスク予測AI」と「リスク低減シミュレーション」。
「生活習慣病発症リスク予測AI」は、東芝とSOMPOホールディングス株式会社が共同開発したもので、肥満症・肝機能障害・腎機能障害など6種類の生活習慣病について6年先までの発症リスクを予測します。
今回の試験導入では、1年分の健康診断結果をもとに糖尿病・高血圧症・脂質異常症の5年先までの発症リスクを予測。この予測リスクを任意レベルに低減させるための“目標体重”を「リスク低減シミュレーション」で提案します。
そして、目標を達成するための実践コンテンツや生活習慣改善のアドバイスなどを「&well」で提供している600以上の動画やコラムから提案するという流れです。
実証実験は、4月~11月の期間、「&well」導入企業の従業員300名を対象に実施。これらの機能導入による従業員の意識・行動変容を確認します。
健康意識が低い層の“自分ごと”化を促進国民病とも言われる生活習慣病は、かつて“成人病”と呼ばれていましたが、生活習慣の改善により予防できることなどを理由として1996年に当時の厚生省が改称を提唱しました。
つまり、生活習慣を見直し改善することで生活習慣病は予防できるということですが、健康層や健康無関心層は健康意識が低く、実践する人は多くないようです。
今回の「生活習慣病発症リスク予測AI」は、将来の疾病リスクを提示することで健康意識が低い層の“自分ごと”化を促すでしょう。併せてシミュレーションに基づく目標と具体的なコンテンツを提供することで、意識・行動変容と習慣化に期待できるような気がします。
PR TIMES(1)(2)
「&well」サービスサイト
株式会社東芝
厚生労働省
(文・Higuchi)