AI外観検査ソリューションを提供する株式会社MENOU(メノウ:以下、MENOU社)は、開発したAIを高速で実行するためのツール「MENOU-RN(メノウラン)」の提供を開始しました。
MENOU-TEで開発した検査AIの導入コストを削減MENOU社は、株式会社ニコンのエンジニアが2019年にスピンアウトし創業した企業。独自の画像AI開発ソフトウェアを中心に、さまざまな業種への導入支援を展開しています。
2020年には画像AIを開発できるツール「MENOU-TE」をリリース。学習対象画像の管理のほか、自動画像処理、マウスによる複数の解析タスクの組み合わせ、直感的な操作によるアノテーションをおこなうことが可能です。
これまでは、画像検査装置を開発・導入するために、画像処理やソフトウェア開発、搬送装置開発など、複数の異なる専門性が必要とされていましたが、同システムを活用すれば、プログラミング不要で検査AIを開発することができます。
そして今回、同社は学習済みAIによる推論と、周辺装置の連携を高速におこなう「MENOU-RN(メノウラン)」を新たにリリース。
MENOU-TEで開発した検査AIの性能を引き出せるツールとなっており、同検査AIを製造ラインに導入する期間の短縮と、コストの削減が期待できるといいます。
検査実行・周辺装置との連携がスピーディーにMENOU-RNは、開発したAIを高速で実行するためのツール。高速タクトタイム推論や周辺装置との連携、汎用IOの制御などの役割を担っているとのことです。
たとえば、数100ミリ秒(millisecond:msec)という短いタクトタイムが要求される検査で、スピーディーに検査を実行することができます。
Basler、オムロンセンテック、キーエンスVJなどのカメラのほか、汎用のUSB接続カメラ(UVC)との連携も可能。フォルダ監視にも対応しています。
また、マウスでオプションを選択するだけで、汎用I/Oの制御が可能に。これまでの検査器具開発で必要とされていた装置固有の開発が不要となり、排出装置やベルトコンベア、ロボットとスムーズに連携できるといいます。
生産のトレーサビリティ向上へMENOU-RNは検査結果や検査画像の保存・検索機能を備えており、生産のトレーサビリティ向上が実現できるとのこと。
さらに、異常品の画像を再度AIに学習させることで、「検査AIの改良」「検査基準の見直しに活用するフィードバック」が簡単に実行できるようになり、継続的な品質向上が期待できるといいます。
プログラミングなしで検査AIを開発できる「MENOU-TE」と、開発したAIを高速で実行する「MENOU-RN」。
MENOUは2つのツールを、AIの開発から運用までを一気通貫で実現する「AI開発プラットフォーム」として提供し、今後ますます使いやすいAI開発環境を整えていくとのことです。
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株式会社MENOU
(文・Haruka Isobe)