近年、盛り上がりをみせる音声コンテンツ市場。オーディオブックに関しても、人の朗読によるサービスを中心にユーザー数が伸長しはじめ、2024年には260億円規模の市場が見込まれているようです(株式会社日本能率協会総合研究所調べ)。
そんななか図書印刷株式会社は、AI音声合成技術を活用したビジネス書のオーディオブック配信サービス「ビジガク」をリリースしました。
倍速・長時間でも聴きやすい音声「ビジガク」は、AI音声合成でオーディオブック化した最新のビジネス書を、紙の本と同じ価格で購入して聴けるサービス。検索・購入・視聴までひとつのWebアプリケーション上で完結できます。
最大の特徴は、2倍速でも聞き取りやすく長時間聴いても疲れない音声。情報をインプットするのに最適な音声を追求し、素材となる音声を収録する声優の選定や収録環境テストを何度も重ねて実現した音声だといいます。
実際に音声合成サンプルを聴いてみると、心地よいトーンと文中・文章間の“間”が印象的でした。イントネーションも違和感なく、AI音声合成と言われなければ気づかないかもしれません。
コストダウンに成功、書店並みのラインナップを目指す従来の人の声によるオーディオブック化には多くの時間と費用がかかるため、限られた書籍しかオーディオブック化できないという課題がありました。
しかし「ビジガク」は、AI音声合成技術を活用することで時間・費用の削減に成功。さらに、配信後の修正や微調整にも柔軟に対応できるようです。これらの強みを生かし、書籍とオーディオブックの同時発売を目指します。
現在は、片山修氏の著書『豊田章男』や三坂健氏の『戦略的思考トレーニング』など約20のコンテンツを配信中。それぞれ立ち読み感覚で“無料視聴”できるようになっています。
ゆくゆくは、最新の書籍はもちろん根強い人気のビジネス書なども取り扱い、書店で見るビジネス書棚と変わらない景色をオーディオブックの世界で実現したいとのことです。
AI音声プラットフォーム「CoeFont」を活用「ビジガク」のAI音声合成には、株式会社CoeFontが提供するAI音声プラットフォーム「CoeFont」を採用し、独自の調整を加えて理想の音声を実現しています。
「CoeFont」は、入力したテキストを3000種類以上の声で読み上げるサービス。1ブロック300文字までのテキストを入力するとAI音声合成で読み上げられ、読み・テンポ・アクセントなどを修正できます。ブロックをつなげて長文を読み上げることも可能です。
読み上げるAI音声は同じでも、喜怒哀楽を選択して雰囲気を変えることも。無料で使えるAI音声もありますが、声優の森川智之さんやお天気キャスターの森田正光さん、プロフィギュアスケーターの鈴木明子さんなどの声を使用できるプランもあります。
PR TIMES
「ビジガク」公式サイト
「CoeFont」サービスサイト
(文・Higuchi)