2013年の道路法の法改正に伴い国土交通省は2014年から道路橋(日本約72万か所)について5年に一度の近接目視で行う定期点検義務化を発表しています。
これを受けて、建設業界では、橋の老朽化に伴うメンテナンス管理について、1つ1つの橋のメンテナンス業務を行う必要があるが、メンテナンス技術者の数が大きく不足しているという問題が発生しています。
そんな悩みを解決する為に、株式会社建設技術研究所では、株式会社エドガと共に開発した鋼鈑桁橋を題材にしたVR研修プログラム「KEIKEN CLOUD」です。
VRシステム導入で若手技術者の育成を目指すメンテナンス技術者の数が大きく不足しているという問題を解決するため、橋の点検・診断ができる人材の育成、橋梁の定期点検に必要な基礎技術の習得を目的とした現場研修が必要です。
しかし、現場研修では、場所・指導者が必要になる為、時間・予算などがかかるという問題が発生してしまうことになります。
そこで登場したのが、VR技術を用いた橋梁教育研修「KEIKEN CLOUD」。
このシステム研修を導入した建設技術研究所では、鋼鈑桁橋の学習においては全国3拠点、総勢50名に対して体験提供を行い、研修生からは「まさに現場にいるような体験」「画期的で楽しく研修を受けることができた」という声が上がり好評です。
研修ではVRヘッドセットを使用研修ではVRヘッドセットを使い橋梁を撮影した360度画像内を移動することが可能で、橋梁の損傷状況を把握、橋梁諸元や図面などの点検に必要な基礎情報を確認できます。
また、重要ポイントごとに、クイズ形式での理解チエックを行うことで「組織の経験をシェアする」をコンセプトにした学習システムの為、今までの経験・技術・知識、ノウハウを伝えていくとのことです。
また、実際に様々な現場に行かなくても色々なパターンの問題点・場所を若手技術者自らが発見・回答し学ぶことが可能になりました。
リモートワーク普及にあたってVRを使用し、自宅や事業所にいながら直接先輩技術士から研修を受けずに、現場で着目している視点を学習できることが特徴的です。
そして、重要なのが、スケジュール・交通・移動時間・コスト・安全管理・行政機関への各種許可申請など様々な事前準備や心配事を減らすことができるようになったことのようだ。
株式会社建設技術研究所のVR橋梁点検教育研修プログラム(KEIKEN CLOUD)では、2022年度からコンクリート橋を題材にした形式が新たに追加され、橋梁が再現されたVR空間において行われる、実践的な学習トレーニングで、早急な若手技術者の育成、業務効率化を目指していくことになるとのことです。
PR TIMES:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000035.000026425.html
(文・川口祐司)