中国EC大手のアリババグループ(以下、アリババ)は、中国自動車メーカー吉利汽車との提携を発表しました。自動運転が可能なEV(電気自動車)を共同開発します。
EV以外の領域でも協業アリババは、吉利汽車にAlibaba Cloud(アリババクラウド)による高効率・高速処理能力を提供します。吉利汽車の研究所との連携による高性能なコンピューティングシステムの研究や、データ分析に基づいた製造ライン構築なども行う予定です。
両社は、EV事業のほか、クラウドコンピューティング、持続可能な開発、デジタルマーケティングといった分野でも協業する方針。吉利汽車には、アリババのECプラットフォーム「Tmall(天猫、Tモール)」のマーケティングに関する知見も提供されます。
クラウドコンピューティングやAIを重要視近年、中国ではコネクテッドカーやEV、自動運転車が台頭しています。中国の国家機関である国家発展改革委員会は、中国におけるコネクテッドカーの数は2025年までに2,800万台に達し、同国の自動車の82%を占めると予測しています。
吉利汽車は、高性能な電気自動車の販売だけでなく自動運転技術の強化を通じ自動車企業からモビリティテック企業へと飛躍を遂げようとしており、これには高性能なクラウドコンピューティングと人工知能(AI)が重要です。提携は、このような状況を背景に締結されました。
吉利汽車について吉利汽車は、中国最大の民営自動車製造企業。1986年に設立され、当初は冷蔵庫部品やバイクの製造を事業として展開していました。自動車産業には1997年に参入し、北欧の自動車メーカー「ボルボ」を傘下に収めていることでも知られています。
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(文・S.Inosita)